マセラティ・グレカーレ 詳細データテスト 運転を楽しめる駆動系 サスはソフトすぎる もう少し安く

公開 : 2023.10.28 20:25  更新 : 2023.11.10 06:01

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

トロフェオは、単に並外れて乗り心地が柔らかいパフォーマンスSUVであるだけでなく、エグゾーストノートが大きいモードでなければ静粛性も高い。113km/h巡航での室内騒音は66dBAで、これまでテストしたあらゆるライバルより静かだ。295幅のリアタイヤを履くクルマとして、これはみごとなことだ。

しかもシートはガチガチのバケットではなく、通常のスポーツシート。調整機構はすべて電動で、ヒーターのほかにオプションでベンチレーションも用意されるので、長距離ドライブも苦ではない。はじめて乗ると、操作系に対して高く座らされることに気づく。これはステルヴィオにも言えることだが、すぐに慣れるところも同じだ。

乗り心地も静粛性も、パフォーマンスSUVとしてはかなり優秀。不要なADASを手軽にオフできるのもありがたい。
乗り心地も静粛性も、パフォーマンスSUVとしてはかなり優秀。不要なADASを手軽にオフできるのもありがたい。    JACK HARRISON

テスト車に装備されていたアダプティブクルーズコントロールはオプションだが、機能面は上々。ただし、制限速度認識はあまり頼りにならない。奇妙なことに、車線維持アシストはボタンひとつでオフにでき、再始動時もオフのままにできる。どのようにしてこれで規制をクリアしたのかわからないが、できればみんなこうしてもらいたいところだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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