SLと同じ新技術をゲレンデに 改良版 メルセデスAMG G 63へ同乗 611psのマイルドHVも
公開 : 2023.11.08 19:05
オンロードでもオフロードでも能力を拡大
「スポーツカーで得られるアドバンテージを知り、オフロードモデルでは何が得られるのか、すぐに検討が始まりました」。とハウグは話す。
まだGクラスのシステムとしては開発初期の内容だそうだが、助手席での印象の限り、既に高い完成度にある様子。自ら運転するのと異なり、明確なことはお伝えできないものの、従来より操縦性が向上し、乗り心地もマイルドになっているようだった。
特に驚かされたのが、ボディロールの小ささ。高度に制御されるダンパーによって、極めて限定的で斬新的にボディが傾いていく。オフローダーとして、サスペンション・ストロークの大きさを考えると、コーナーでのボディの動きは見事に抑制されている。
乗り心地も、ドライブモードを問わず、しなやかさを増しているように感じた。それにより、オンロードでの動的能力も引き上げられている。AMGの技術者が主張するとおり、ドライビング体験の幅が拡大しているようだった。
トラクションも向上すると、ハウグは説明する。これは、オフロードで大きな効果を発揮するという。確かにG 63は、トリッキーな表面の傾斜地を、確実な足取りで登っていた。匹敵するライバルが見当たらなそうな、揺るぎない落ち着きで。
ステアリングホイールを実際に握れる機会が来たら、その実力を改めてお伝えしたい。