【実際に購入 オーナーのレポート】日産リーフを3台乗り継ぎ12年、 6年経った3台目リーフの今

公開 : 2023.11.01 20:25  更新 : 2023.11.01 22:39

2011年から、24kWh、30kWhと乗り継ぎ、40kWhは3台目となるオーナーが6年経った日産リーフの今をレポートします。最後は最近話題の中国EVとの比較のお話も。

バッテリー容量の低下は年々少なくなっている

執筆/撮影:Kaoru Kobayashi(小林薫)

日産リーフの初期型は2010年に発売され、2011年の秋に購入し乗り始めました。しかしバッテリー劣化による容量低下がすぐに進み、実用に耐えられなくなり、とうとう3台も乗り継いでしまいました。

3台目となるZE1型の40kWhバッテリーは驚くほど改善されており、6年経った今でも、容量低下をほとんど感じることはありません。おかげでEVのもたらす快適な日常生活が続いており、EVライフを十分にエンジョイできています。

日産リーフ・甲府市役所の急速充電
日産リーフ・甲府市役所の急速充電    小林薫

この6年間、充電時と遠出した時のデータを記録し、バッテリー容量の変化を把握できるようにしてきています。そのデータを使って、3年前の最初の車検時の容量低下ついては、推測値94~95%であったことを報告しています。

3年で24649km使用しての数値としては良好の結果であり、初期型モデルZE0型と比較すると、著しい技術進歩を感じました。推測方法についてはその報告の中で詳しく説明しましたが、特別な測定器を使わずに、下記のような特性を利用したものです。

・自宅での充電時間は、バッテリー容量が減ると充電は早く終わる
・充電完了時の航続可能距離は、バッテリー容量が減ると少なくなる
・実際の走行で消費した電気量からバッテリーの総容量を計算できる

それから3年経ち、同様の方法でバッテリー容量の低下を推測しました。その結果、さらに4%程度の容量低下がみられ、新車からだと90~91%となります。ここまでのリーフの走行距離はそれほど多くなく、6年で約47000kmでした。

5年後となる昨年の推測値は、最初の車検から3%程度の容量低下となっており、記録データを見る限りバッテリー容量の低下は年々少なくなってきています。新品からしばらくは、それなりにバッテリーの劣化は進みますが、徐々にそれも収まるようです。このまま続けば、実用上10年以上の使用も十分可能ではないかと思いました。

また、2年前からあえて急速充電を使うようにしました。自宅近くの市役所と農産物直売所の充電設備を利用し、バッテリー状態の変化を見るためです。しかし、記録データ見ると、バッテリー劣化の進行はここ2年遅くなっており、50kWの急速充電よる影響は見受けられませんでした。この2年間の急速充電回数は49回、自宅などでの普通充電は92回です。

記事に関わった人々

  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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