ディフェンダー130こと、ロングボディ仕様の懐深さ 最強ファミリーカーかアウトドア・パリピ仕様か
公開 : 2023.11.01 22:05
都会で見つけたブレない力強さ
アクセルの踏み込みに対して一拍おいてから、ヌルヌルと息の長いトルクが湧き出してくるフィールは、オフロードで柔らかい路面を優しく、しかし先読みしながら掻き続ける際に、頼りになるはずだ。
そこにテレインレスポンスの路面モード選択をあれこれ変えていると、インストルメンタルパネル内に駆動配分やデフロックやトランスファーの状態、各輪の荷重まで、アット・ア・グランスで見られる。
積載重量を含め、平時の都会では明らかにもて余すキャパがあることは確かだ。だが「インテリジェンス(情報)」をドライバーに集めては、制御に駆使する構えを怠らない、もっといえば指揮されるためのスタンバイぶりが、さすがMI6とか007の国の、ヘビーデューティ・クロカンといえる。
ようは制御システムやプログラムが第一義では、インテリジェントな一台にはならない、そういうデジタル<アナログの感覚を、ギリギリ感じさせてくれる。
そんなアウトプットの方向性と世界観のブレ無さこそ、都会で退屈とスマートを極めた現代人に気持ちいいはずだ。