最初から「プレリュード」の名が与えられていたわけではなかった? ホンダに直撃

公開 : 2023.11.06 20:25

「プレリュード」に馴染みのない世代へ

「ボレロ」とともに大人気を集めた2代目プレリュード

1982年、ラヴェルの「ボレオ」がBGMのTVコマーシャルとともに登場した、ホンダプレリュード(2代目)。1978年に登場した初代はホンダ久々の2ドア・クーペとして注目を集めたものの、シビックの兄貴分的なスタイルでの人気は今ひとつだった。

だが、2代目は当時流行していたリトラクタブル式ヘッドランプや低いボンネットなどによる斬新なスタイリングを採用。クルマ好きの男性はもちろん、女性からも人気を集めた。

ホンダ・プレリュード
ホンダ・プレリュード

スポーツカーのようにパワフルではないがスタイルや快適性を重視したクルマをスペシャリティカーと呼んだ。プレリュードは、まさにそんなクルマだった。しかも女性にも人気があったことから、いつしか「デートカー」とも呼ばれるようになる。

当時は、トヨタソアラを筆頭に、同じトヨタのセリカや日産シルビアなど、多くの「スペシャリティカー=デートカー」が人気を集めていた。

2代目の正常進化モデルとして1987年に登場した3代目プレリュードも、その人気を持続した。だがバブル景気の崩壊やクルマの嗜好がミニバンやSUVなどのRV系に移ることでスペシャリティカーの人気は廃れ、4代目(1991年登場)5代目(1996年登場)と人気は下降線。ついに2001年に販売を終了し、プレリュードという名はホンダのラインナップからフェードアウトした。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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