異空間 44台のアウディTT地上絵 25周年記念ミーティング 長野・蓼科で
公開 : 2023.11.18 19:25 更新 : 2023.11.20 14:54
・アウディTTが44台集結
・25周年記念ミーティング開催
・アウディオーナーが現地レポート
アウディTT 25年のあゆみ
アウディTTは生産開始25周年を迎え、ドイツ・アウディAG本社のあるインゴルシュタットをはじめ、歴代TTの生産拠点であるアウディ・ハンガリーでその節目を祝うイベントが行われている。
ここ日本でも、TT愛好家有志がインスタグラム上で声を上げ、このたび長野・蓼科ビーナスラインを舞台に25周年記念ミーティングが行われた。
筆者は今年春手に入れた初代アウディTTクーペ・クワトロとAUTOCAR JAPANディレクターファミリーのTTとともに参加。その模様をお伝えする。
まずアウディTTについておさらいする。1995年フランクフルトモーターショーで発表されたTTコンセプトに始まる。その狙いはブランドの新しい方向性を示し、アウディのデザインと技術力をアピールすることだ。
「TT」の車名は1967〜1972年に 生産されたNSU TTに由来しており、さらにそのTTの意味を遡ると、NSUが1950年代の2輪生産時代に参戦していた、イギリス・マン島のオートバイレース「Tourist Trophy」にルーツがある。
TTコンセプトは、丸みを帯びた美しい形状を特徴とする斬新な外観をもつ。バウハウスデザインの影響を受け、その合理性、無駄のないデザイン要素が統一感を持ち、ミニマルで機能的な内外装が美的調和を実現し、その独自性を維持、98年の初代アウディTT市販モデル8Nに大きな影響を与えた。
そして2世代目8J、3世代目8Sは、ともにコンセプトカーのDNAを守りながら、時代最先端の技術、センスを先取りしながら進化してきた。ひとめでTTとわかるデザインとともに、言うまでもなく走る楽しさ、そして2+2による機能性の高さを特徴とする。
各地からの参加 総勢44台
朝が早いのにも関わらず、イベント前日はよく眠ることができなかった。そう、その昔、初めての遠足の前に経験したあのワクワク感からだ。アウディのお客様が多数集まるイベントも、仕事とはいえ、いつもワクワクしたものだが、今回自分のクルマで参加したTTミーティングは、かつて所有した空冷ビートル、356、GTIミーティング参加時の高揚感に似たものがあった。
今回のミーティングには、関西・東海・北陸・関東をコアに、西は和歌山、東は新潟・福島から、早くは前日、多くの参加者は各地を早朝出発。途中で小グループを作りながら、蓼科エリア内2か所に分散して10:00に集合。TT8J・8Sを中心に3世代44台のTTが、紅葉を迎えたビーナスラインをカラフルに埋め尽くした。
ちなみに、舞台となった「ビーナスライン」の名称は、長野県の茅野市街と美ヶ原高原をつなぐ、日本の代表的な観光山岳道路の沿道にある蓼科山の山容を女神に例えたことに由来するという。
ハイライトは、目的地蓼科音楽堂に全車集結して、TT発売25周年記念クルマ文字「TT25(+アンダーバー)」のドローン空撮。その音楽堂に向かう途中に、素敵な体験が用意された。分散して集合した2つのグループが途中で交差、TTの長いすれ違いを楽しむプログラムだ。
TTオーナーらしく! 時間通り2か所から約20台が出発。40台をこえるTTがすれ違った時、対向車TT皆さんに笑顔が溢れていた。
ドローン空撮では、イベントを呼びかけたホリさん、タカさん、バトンさんたちが、図面を基にロープで測定、誘導・位置決めをテキパキと進める。その間、参加者は互いの自慢・苦労・散財話を楽しむ。TT女子もチラホラ。クールなカスタマイズ、そして走り込んでおり、TTラブな話をお聞きした。
多くの個体はブラックのホイール。ダークカラーあるいはコントラストカラーに合わせ、控えめながら個性的でセンスのいい「カスタム」が施されていた。またquattro(クワトロ)ゲッコーはここでも人気者。撮影後、場所を移してランチ。話題は再びTT、TT、TTと尽きることはない。そして再会を約束。祭りの後の余韻に浸りながら帰途に着く。