1991年の東京モーターショー 躍進する日本 豊かで安全な未来を描いた「理想的」なクルマたち
公開 : 2023.11.09 18:05
トヨタ
トヨタのブースで注目されたのは、未来のカリーナを予感させる高級セダンAXV-IIIや、軽量・コンパクトなコミューターのAXV-IVももちろんだが、何といってもカリフォルニア州でデザインされたトレンディで豪華なオープントップ・クルーザー、アヴァロンだろう。全高1.0m以下の平たいボディは、実用的ではないが美しかった。
また、ジウジアーロがデザインしたセダン、アリストも展示された。アリストは、日産レパードと同様、後にレクサスGSとして海外へ展開していくことになる。
スバル
スバルも印象的なモデルを複数出展した。SVXのシューティングブレーク版であるアマデウス、レガシィをベースにしたエレガントなタルガトップ・スポーツカーのリオマ、そして四輪駆動システムと斬新な「ファジー・ロジック」CVTを搭載したバブル型の2人乗りコミューターのハナコである。
三菱
三菱はレトロなデザインに挑戦したが、惜しむらくはその作風が、日産のBe-1、パオ、フィガロのトリオよりも、どちらかというとクセのある光岡に似ていたことだ。mS.1000はモーリス・マイナーとアルファ・ロメオを混ぜたような風味、mR.1000はロータス・ヨーロッパのストレスボール版のような感じだ。
いすゞ
いすゞは1990年発表のスーパーカーコンセプト、4200Rで人気を博したが、1991年の東京モーターショーではコモというモデルを披露した。ボディ前半はスーパーカー、後半はピックアップトラックで、ロータスF1チームのために設計された(しかし不採用の)3.5L V12をミドマウントしている。オーストラリアのホールデン・マルーを彷彿とさせる。
また、ホンダと同じような特大サイズのコミューターで、セラミックエンジンを搭載したテラッツァや、「地平線と水平線が友だちになる」という水陸両用のナギサも登場した。
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