ホンダe:Ny1 詳細データテスト 日常使いはイージー 走りの楽しさは不足気味 ライバルより高価
公開 : 2023.11.11 20:25 更新 : 2023.12.12 21:20
購入と維持 ★★★★★☆☆☆☆☆
価格帯によっては、弱点が数々あるにもかかわらず、かなり競争力が高いといえないこともない。キャビンのエルゴノミクスはすばらしく、運動性が冴えないのを除けば、なかなか興味深いクルマだ。
しかしながら、エントリーグレードのエレガンスで4万4995ポンド(約832万円)、テストしたアドバンスで4万7195ポンド(約873万円)というのは、許容できる価格帯ではない。
問題は、数字を見ていくとが明らかになる。キア・ニロEVやヒョンデ・コナ・エレクトリックはe:Ny1より安いが、航続距離は同等以上だ。また、市場全体では200kW充電に対応するクルマもある中、78kWというのは物足りない。
実用面や全体的な魅力については、価格的に同等のテスラ・モデルYやスコダ・エンヤック、フィスカー・オーシャンなどは、もっとキャビンも荷室も広い。このクルマには独創的なセールスポイントがなく、それも微妙なポジションになる理由だ。
5.0km/kWhという電費の113km/h巡航では、航続距離が310kmほどとなる。平均は5.5km/kWhなので、340kmほど走れる計算だが、公称値は412km。ただし、ヒートポンプは装備していないので、寒い時期にエアコンを使うと、これらの数字はかなり落ち込むはずだ。