未来の「ドライバーズカー」 EVはつまらない乗り物なのか クルマ好きの期待

公開 : 2023.11.13 18:05

スポーツカーへの回帰

これらを総合すると、2040年、2050年のドライバーズカーはどのようなものになるだろうか? インホイールモーターや、すでに生産されている小型・軽量・高回転モーターのさらなる活用により、軽い衝突構造を持つ機敏な2シーター・スポーツカーへの回帰が予想される。

現在の高性能バイクの航続距離は通常240km程度であり、将来のパフォーマンスカーもおそらくこれに倣い、軽量化を優先してエネルギー貯蔵は使用目的に合わせて調整されるだろう。

さまざまなメーカー・ブランドが電動スポーツカーのコンセプトを披露している。
さまざまなメーカー・ブランドが電動スポーツカーのコンセプトを披露している。

いずれの場合も、ステアリングとブレーキをバイ・ワイヤ式にして油圧機構を完全に廃止することで、より多くの重量が削減されることになる。

結局のところ、優れたパフォーマンスカーやスポーツカーを運転する醍醐味は、パワーだけでなく、ハンドリング、アジリティ、ステアリングフィールやトルクのニュアンスなど、パッケージ全体からもたらされる。未来のドライバーズカーは電動化されるかもしれないが、それでも絶対的な興奮を味わえるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェシ・クロス

    Jesse Crosse

    英国編集部テクニカル・ディレクター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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