楽しすぎる… 公道もサーキットもOK、過激なスポーツカー 10選 軽さは正義

公開 : 2023.11.19 18:05

8. ダラーラ・ストラダーレ

本物志向なら、イタリアのダラーラほど “モータースポーツ的” なブランドはないだろう。ダラーラのシャシーに関する専門知識は、フォーミュラ1、インディカー、フォーミュラE、その他多くのレースシリーズで見ることができるが、ストラダーレにも公道走行可能な市販車という形で凝縮されている。

このストラダーレは、最高出力400psのフォード製(またもや)2.3Lエコブーストエンジンを搭載し、6速マニュアル・トランスミッションを介して後輪を駆動するフロントガラスのないバルケッタだ。乾燥重量は855kg。最大ダウンフォースは、巨大なリアウイングを装着した状態で810kg。

8. ダラーラ・ストラダーレ
8. ダラーラ・ストラダーレ

実際に走らせてみると、これは猛烈にシリアスなマシンで、非アシストのステアリングと矢のように実直なシャシーを備えていることがわかる。特にサーキットでは、ダウンフォースによって定義された熱狂のドライビングを見せる。願わくば、ブレーキはもっと良く、エンジンももっと刺激的であるべきだが、それでもストラダーレは素晴らしい。

9. MKインディRX-5

表面的には、インディRX-5は型にはまったケータハムの模造品のように見える。しかし、「RX-5」という名が示すように、2台目マツダMX-5(日本名:ロードスター)をドナー車両として使用しており、手頃な価格で信頼性の高いドライブを楽しむことができる。

インディRX-5は、ドナー車両さえあれば8500ポンド(約160万円)で自分で作ることもできるが、英国のMKスポーツカーズ社では1万9000ポンド(約350万円)以下で作ってくれる。シンプルではあるが、品質は素晴らしく、徹底的にこだわって設計されている。走りも同様で、クイックなステアリング、低い質量、丁寧に調整されたサスペンションにより、まるでテレパシーで操っているかのようにコーナーを駆け抜けていく。

9. MKインディRX-5
9. MKインディRX-5

最高出力約130ps、車重600kgと、コーナーだけでなく直線でもほとんどのホットハッチをなぎ倒すのに十分なパワーを備えている。物足りないようであれば、220psを発揮するターボユニットを約4500ポンド(約85万円)で追加できる。笑いを誘う楽しさを手に入れるなら、MKほど的を射たものはない。

10. マツダMX-5 1.5

一見すると、大量生産されたマツダMX-5(日本名:ロードスター)はこのリストの中では浮いているように見えるが、車両重量はわずか1032kgで、今回理想としている1000kgに十分近い。数も豊富で、快適で運転しやすく、現代の必需品がすべて詰まっていて、3万ポンド(約560万円)以下で購入できる。考えれば考えるほど、広島のエンジニアたちの努力に畏敬の念を抱かざるを得ない。

確かに、質量を最小限に抑えたMX-5を手に入れるには、エントリーモデルの1.5Lで我慢しなければならない。上位モデルの2.0L車(海外仕様)のようなパワー、強化されたビルシュタイン製サスペンション、剛性を高めるストラットブレース、リミテッド・スリップ・デフを欠いているが、失うものは多くない。手始めに、回転の鋭いエンジンは十分に頑張って報いてくれる(キビキビしたMTを満喫する機会が増える)し、比較的ソフトなサスペンションにより、おいしい後輪駆動のバランスを実用的な速度で味わうことができる。これは紛れもなく、レス・イズ・モア(引き算の美学)を象徴するケースである。

10. マツダMX-5 1.5
10. マツダMX-5 1.5

何よりも印象的なのは、日常的に使えることで、平凡な運転体験と素晴らしい運転体験が混在していることだろう。今回取り上げた多くのモデルが晴れた日にしか出番がないのに対し、マツダは毎日の生活にほとんど妥協なくフィットする。マツダが世界で最も売れているオープンカーになったのは偶然ではない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・ディスデイル

    James Disdale

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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