スマート・フォーツー

公開 : 2014.11.08 23:50  更新 : 2017.05.29 18:43

260ℓという荷室容量は決して大きいわけではないが、トランクの扉が上下に開くおかげで、後方の壁と車両の隙間が小さい場合などもトランクを開きやすく、荷物の出し入れも楽にできる。現行のスマートも、限られたサイズのなかで最大限の工夫が随所から感じられるクルマであった。

■「買い」か?

今回のテストを通して、待ちゆく人々を振り返らせることのできる、斬新なデザインや賢いパッケージングが今なお健在であることがわかった。そしてそれだけでなく、インテリアのスペース増など、魅力をさらに倍増させるギミックが加わっていることを知り、筆者は嬉しい限りである。

理屈の上では4シーターと言われているトヨタiQなどが似たようなデザインを採用しているものの、シートが2つのスーパーミニと言えば、やはり今でもスマートの独占領域と言える。そしてこの領域において、スマートに200万円オーバーの価格を与える事によって、さらに実用的でプレミアムなシティカーへと変身を遂げたのである。

市街地における賢いパッケージングや、豊富な装備、必要にして十分なパワーを考えれば、決してこの価格が高くはないと思えてくる。

仮にふと我に返り、”ちょっと待てよ… 確かに素敵だけど、結局は自分とパッセンジャーだけしか乗れないし、市街地から出たら力不足なシチュエーションが…” などと思ったとしても、仮にフォードフィエスタで行う縦列駐車と、このクルマで行う縦列駐車のどちらが簡単かを考えれば、スマート本来の魅力を思い出させてくれるかもしれない。

(マット・バート)

スマート・フォーツー

価格 £11,125(200万円)
最高速度 151km/h
0-100km/h加速 14.4秒
燃費 24.4km/ℓ
CO2排出量 93g/km
乾燥重量 880kg
エンジン 直列3気筒999cc
最高出力 71ps/6000rpm
最大トルク 9.3kg-m/2850rpm
ギアボックス 5速マニュアル

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