モトコンポ懐かしい? 電動のホンダ・モトコンパクトに試乗 これは日本販売あるかも

公開 : 2023.11.22 11:45

モトコンポを懐かしむ方は多いはず。その電動版とも言えるホンダ・モトコンパクトにLAで試乗しました。現在米で大ヒット中で、日本での発売可能性も「ゼロではない」と開発チームメンバーの気になる言葉も聞き出しました。

モトコンポが純電動になって帰ってきた! ホンダ「モトコンパクト」はどんな乗り物か

10月に開催されたジャパン・モビリティショー2023のホンダ・ブースに参考出品された、電動バイク「モトコンパクト」が日米で大きな話題となっている。

折り畳めてクルマのトランクに収まるコンパクトなバイク、そして「モトコンパクト」という名前。筆者を含め40代後半以降のクルマ好きの多くが、ホンダが1981年に発売した小さな原付バイク「モトコンポ」を想起したであろう。

ジャパン・モビリティショー2023に参考出品されたモトコンパクト
ジャパン・モビリティショー2023に参考出品されたモトコンパクト    加藤久美子

モトコンポは初代シティと同時発表/発売で当時の販売価格は8万円。シティのトランクに立てたまま積めるというコンセプトは当時からユニークな試みとして注目を集めた。ハンドルバー/シート/フットペグが本体に格納でき1185×240×540mmのスッキリとした箱型パッケージになる。

特に近年は昭和の旧車人気も相まって状態の良い個体はネットオークションで50万円以上の値段がつくケースも珍しくない。筆者も20年少し前、ヤフオクで10万円で購入したモトコンポを所有している。

そしてモトコンポ発売から40年以上を経た、2023年11月1日より米国では「モトコンパクト」の販売が開始された。事前の受注開始から注文が殺到しており、フェイスブックなどのコミュニティが続々と立ち上がり、中には作成から2ヶ月で2300人を超えているグループもある。毎日のように「納車されました!」/「注文しました!」などのワクワクする投稿が写真とともに掲載されている。

発売は11月1日 米国では生産が追い付かないほどの人気!

モトコンポは50ccのガソリンエンジンを積んだ原付だが、モトコンパクトは定格出力490Wのモーターによって走る電動モビリティ(日本では原付自転車として扱われる)だ。

充電は家庭用の一般的なコンセントで3.5時間(110V)でフル充電となる。場所を取らず、サクッと充電できて、まさにスマホやタブレットの充電をする感覚だ。

916スパイダーのトランクに積んでみたが蓋が閉まらなかった。モトコンパクトならまったく問題ないだろう。
916スパイダーのトランクに積んでみたが蓋が閉まらなかった。モトコンパクトならまったく問題ないだろう。    加藤久美子

メーカー希望小売価格はホンダおよびアキュラのディーラーで995ドル。歴史的な円安で1ドル=152円となるため日本円に換算すると約15万円といったところだが、今年7月にホンダ発のベンチャー企業が発売した電動キックボード(ストリーモ)が25万円以上の価格であることを考えると、ホンダブランドの安心感と信頼性を考えれば、15万円はとてもリーズナブルに思える。

もちろん日本で販売するとなれば保安基準部品など諸々が加算されるので一概に比較はできないが。

アメリカの友人に聞くと「995ドルなんて絶対安い。絶対買う!」とそのリーズナブルな価格を絶賛していた。なお日本では600W以下の電動キックボードは原付扱いとなるため、もし日本で販売されるとしたらモトコンパクトも同様の扱いになるはずだ。

爆発的ヒットとなって生産が追いつかないというその実情と、人気の理由をモトコンパクトの開発チームメンバーである山田遼さんにロサンゼルスオートショーのブースで話を聞いた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    加藤久美子

    Kumiko Kato

    「クルマで悲しい目にあった人の声を伝えたい」という思いから、盗難/詐欺/横領/交通事故など物騒なテーマの執筆が近年は急増中。自動車メディア以外ではFRIDAY他週刊誌にも多数寄稿。現在の愛車は27万km走行、1998年登録のアルファ・ロメオ916スパイダー。クルマ英才教育を施してきた息子がおなかにいる時からの愛車で思い出が多すぎて手放せないのが悩み。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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