中型SUVでスタイリッシュに「攻める」 航続距離700kmのプジョーe-3008、英国価格は約860万円
公開 : 2023.11.24 18:05
・プジョーの新世代SUV、3008のハイブリッド版とEV版が英国発売。
・e-3008では高効率の新パワートレインを採用。航続距離は700kmへ。
・ファストバックスタイルの大胆なデザイン。インテリアも先進性を強調。
ミドルサイズSUVに「攻勢」かける
フランスの自動車メーカーであるプジョーは、新型電動SUVのe-3008の英国仕様を発表した。価格は4万5850ポンド(約860万円)からとなる。より安価なハイブリッド版も用意されている。
e-3008は、最新世代のプラットフォーム「STLAミディアム」をプジョーとして初めて採用しており、これまでのEVとは根本的に異なるモデルとされている。高効率のパワートレインと、SUVでありながら大胆なファストバックデザインを特徴とする。
プジョーは欧州Cセグメントのe-3008を筆頭に、2024年末までに5車種の新型EVを発売する計画で、308と308 SWのEV版、e-408、そしてe-5008が続く。
e-3008では、ファミリー層向けのキャビンを重視しつつ、プジョーらしくスタイリッシュでダイナミックに仕上げた。プジョーの製品責任者であるジェローム・ミシュロン氏は取材に対し、e-3008は「当社のCセグメント攻勢の始まり」と語っている。
「EV市場の成長はCセグメントにあり、(e-208とe-2008による)Bセグメントでの成功に加え、集中的な攻勢をかけていきます」とミシュロン氏。
7.2km/1kWhの高効率パワートレイン
e-3008は前輪駆動方式を採用し、シングルモーター仕様で最高出力210ps、最大トルク34.7kg-mを発生、0-100km/hは8.7秒、最高速度は170km/hとされる。73kWh(実質容量)バッテリーによる航続距離は最長525kmを謳う。ロングレンジモデルでは98kWhバッテリーを搭載し、最高出力230ps、最長700kmの航続距離を誇る。
四輪駆動のデュアルモーター仕様も用意され、合計出力320ps、航続距離は525kmとなる。0-100km/h加速6.4秒。
e-3008は、空気抵抗係数Cd値0.28という空力性能だけでなく、新しいヒートポンプ、冷却システム、ステアリング、タイヤ、摩擦低減ベアリングなど、可能な限り効率性の向上を図っている。その結果、エントリーグレードで7.2km/1kWhというクラス最高水準の効率を実現した。
最大充電速度は160kWで、30分で20~80%の充電が可能で、ピーク時の充電速度は毎分2.4kWhとされる。
e-3008のボディサイズは、全長4542mm、全幅1895mm、全高1641mm、ホイールベース2739mmと、現行型3008よりわずかに大きい。しかし、ショートオーバーハングのプロポーションとクーペスタイルのルーフにより、実際よりもコンパクトに見せている。車重はエントリーグレードで2114kgからで、そのうち約500kgはバッテリーによるもの。
ハイブリッド版として3008も用意され、1.2Lガソリンエンジンに21psの電気モーターと48Vバッテリーを組み合わせ、合計出力136psを発揮する。