第三世代となるポルシェ・パナメーラ発表 新型モデルからターボグレードは更なる差別化へ

公開 : 2023.11.25 19:35  更新 : 2023.11.25 21:32

さらに向上したEパフォーマンスと全面改良されたエンジン

新型パナメーラでは効率的なEハイブリッドパワートレインを設定することで、このタイプの駆動システムに対する高い需要に応える。いずれのEハイブリッドモデルも、より優れた性能/航続距離/効率性をもたらすと語る。

パナメーラ・ターボEハイブリッドのパワートレインの心臓部となるのは、根本から改良された4LのV8ターボエンジンだ。新開発の電気モーターの出力は190psと合わせるとシステム出力は680psになり、システムトルクは94.83kg-mに達する。

新型ポルシェ・パナメーラ
新型ポルシェ・パナメーラ    ポルシェ

ポルシェは、総合的に設計を見直した8速PDKデュアルクラッチトランスミッションのハウジングに電気モーターを組み込み、独立したEモーターハウジングを廃止することで約5kgの軽量化を実現したと発表した。また、トランスミッションのオイル回路にユニットを組み込むことで電動ユニットのヒートバランスが最適化されており、電気モーターからより高い出力を得ることが可能になったという。

パナメーラ・ターボEハイブリッドは、3.2秒で100km/hに加速し、最高速度は315km/hを誇る。バッテリー容量は25.9kWh。このバッテリーにより、WLTP複合サイクルでは91km/市街地サイクルでは83~93kmの電気走行が可能となり、新しい11kWの車載AC充電器を搭載する。

今回はパナメーラと同時にパナメーラ4も発売され、2.9LのV6ターボエンジンは、ブースト圧/燃料噴射流量/点火時期の変更によりパフォーマンスが最適化された。

これにより、最高出力は353ps/最大トルク50.99kg-mとなり、先代モデルよりも出力が23ps/トルクが5.1kg-m向上している。その結果、パナメーラの100km/hまでのスプリントタイムは5.1秒に短縮され、最高速度は272 km/hに向上した。全輪駆動のパナメーラ4では、4.8秒で270km/hに達するとアナウンスしている。

内外装ともにラグジュアリーかつスポーティ

新型パナメーラは、シリーズの特徴的なラインやプロポーションを継承している。車両全長は5052mm/幅は1937mm/高さ1423mmとなった。根本から刷新された外観は、スポーツセダンにさらに表情豊かでスポーティな印象を与えている。

フロントのナンバープレート上部にはエアインテークを追加し、駆動システムに必要な空気が補われるようになった。サイドビューのウィンドウラインは一新され、4ドアスポーツカーのセダンらしさを強調し、リアウィンドウの外縁はボディの輪郭と面一になっており、車体後部の調和のとれたラインを生み出しているとポルシェは語った。

新型ポルシェ・パナメーラ
新型ポルシェ・パナメーラ    ポルシェ

ポルシェドライバーエクスペリエンスのコックピットコンセプトは、デジタル操作要素とアナログ操作要素の理想的なバランスが特長であり、ドライビングに不可欠な入力要素と出力要素がドライバーの軸線上に配置されている。

ギアセレクターレバーは、ステアリングホイールの左側にあり、ドライバーは、ノーマル/スポーツ/スポーツプラスの各ドライビングプログラムのモードスイッチや、アシスタンスコントロールストークにも直接アクセスが可能だ。そのため、ドライブプログラムやアシスタンスシステムを調整しようとして、道路から目を離す必要は無いという。

オプションのパッセンジャーディスプレイにより、パッセンジャーもドライビングエクスペリエンスに関わる密接な要素となる。10.9インチのスクリーンには、操作に応じて車両性能データが表示される。また、走行中のインフォテイメントシステムの操作やビデオストリーミングにも対応するが、運転席からは助手席のディスプレイを見ることは出来ない様になっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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