ハイラックスの北米版 トヨタの新型ピックアップ「タコマ」 12月から北米で発売

公開 : 2023.12.08 19:05

2.4L 4気筒ガソリンターボで278psと43.7kg-m

技術的な開発を進めたのは、北米のトヨタ・テクニカルセンター。市街地の移動から長距離旅行、険しいオフロード、砂漠での高速走行まで対応するべく、走行性能を強化したとしている。

ラダーフレームシャシーには高張力鋼板が用いられ、剛性を向上。アッパーボディにはアルミニウムを採用し、軽量化にも配慮された。

新型トヨタ・タコマ(北米仕様)
新型トヨタ・タコマ(北米仕様)    トヨタUSA

快適性と操縦性は、マルチリンク式コイル・サスペンションで高められている。SRやSR5エクストラキャブなど一部のグレードでは、先代と同じくリーフスプリン
グが組まれるそうだ。

ブレーキはディスクが標準。TRD仕様や上級グレードを指定すると、大径のブレーキ・パッケージへアップグレードされる。

電子制御パーキングブレーキを採用し、低速でのレーダー・クルーズコントロールとブレーキホールド機能に対応。パワーステアリングは電動で、ステアリングホイールへ伝わる感触を向上させつつ、安全性と利便性を高めた。

パワートレインは、2.4Lの4気筒ガソリン・ターボエンジン。主力グレードでは278psと43.7kg-mを発揮し、8速ATが組み合わされる。エントリーグレードでは、228psと33.5kg-mへ低くなる。燃費は、高速域中心の平均で9.2km/Lがうたわれる。

レブマッチング機能を搭載した、6速MTも選択可能。この場合は、270psへ制限される。クラッチスタート・キャンセル機能が付き、登り坂や岩場での発進時に、ギアを入れたままエンストを避けながら発進できる。

ハイブリッドは326ps 多彩なオフロード・アシストも

2.4Lターボエンジンに、駆動用モーターとバッテリーを組み合わせたハイブリッドも2024年春に登場予定。TRD仕様やリミテッド・グレードなどで指定可能で、タコマのパワーユニットとしては、歴代最強の性能を誇る。

駆動用バッテリーは、容量1.87kWhのニッケル水素。8速ATに統合された駆動用モーターは、48psを発揮する。システム合計での最高出力は326ps、最大トルクは64.1kg-m。この最大トルクは、先代のV6エンジン版の約2倍になるという。

新型トヨタ・タコマ(北米仕様)
新型トヨタ・タコマ(北米仕様)    トヨタUSA

路面とボディが接する角度は、フロントのアプローチ・アングルで最大34.4度。ホイールベース間のブレークオーバーは26.1度、リアオーバーハングのディパーチャは26.1度を確保。最低地上高は、292mmになるそうだ。

TRD仕様や上級グレードでは、ダッシュボード上のモニターへ車外カメラの映像を投影可能。路面の障害物などを、安全に確認できる。

悪路の走破性を向上させるシステム、マルチテレイン・セレクトは、4WDハイと4WDローの各モードで機能。路面状態に応じて、ホイールスピンを抑制する。電子制御のロッキング・リアデフも組まれる。

クロールコントロール機能も実装。低速でのオフロード・クルーズコントロールといえ、5段階に指定できる速度が、自動的に維持される。急勾配での走行を支援する、ダウンヒル・アシストコントロールも備わる。

最大牽引重量は2950kgで、最大積載量は、一部の上位グレードで1710kgまで。荷台は、先代から容積が7%増加し、電気ソケットも用意される。テールゲートはアルミニウム製で、電動で開閉可能だ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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