BMW 320dブルーパフォーマンスMスポーツ

公開 : 2013.09.26 18:34  更新 : 2017.05.29 18:00

ヨーロッパ市場におけるディーゼルエンジンの普及率の高さはつとに有名で、昨今では50%を越えているといわれる。BMWはこれまでも自社のラインナップにディーゼルエンジンを搭載するモデルを揃えてきたが、我が国に正規輸入された実績はなかった。ところが今年の1月、ポスト新長期規制をクリアしたクリーンディーゼルエンジンを搭載したX5 xDrive35dブルーパフォーマンスが第1弾として導入されたのである。

先ごろ我が国におけるデリバリーが開始された320dブルーパフォーマンスは、BMWのクリーンディーゼルエンジンモデルの第2弾となる。新世代のディーゼルエンジンがBMWの中核モデルである3シリーズに搭載されるとなれば、乗用車用ディーゼルの普及が遅れている我が国においても、その注目度はかなりのものである。

F30型3シリーズに搭載されるパワーユニットは2ℓのツインパワーターボ・ディーゼルエンジンで、最高出力はガソリンエンジンの320iと全く同じ184ps、一方トルクは、320iの27.5kgmを完全に凌ぎ、アクティブハイブリッド3が搭載する3ℓ直列6気筒にあと2kgmまで迫る38.7kgmを記録する。

世界でもっとも厳しいことで知られる日本のポスト新長期規制をクリアした輸入車は、320d以前には2010年導入のメルセデスのEクラスと前述のX5のみ。これら2台は排気ガスを浄化するためにアドブルーと呼ばれる尿素水で後処理を施し、定期的にこの液体を補充する必要があった。ところが今回320dブルーパフォーマンスに搭載される2ℓディーゼルは、排気をDPF(粒子状物質除去フィルター)でろ過し、一方Nox(窒素酸化物)は触媒内で水や窒素、二酸化炭素に還元して排出するシステムを採用することでメンテナンスフリーを実現しているという。

我が国におけるBMW320dのラインナップは、4ドアセダンの320dブルーパフォーマンスと、ワゴンタイプの320dブルーパフォーマンス・ツーリングの2種で、F30型3シリーズの慣例通り、それぞれのボディタイプにスタンダード、スポーツ、モダン、ラグジュアリー、Mスポーツという各仕様が用意されている。

今回試乗できたモデルはセダンのMスポーツで、アダプティブMサスペンションやバリアブル・スポーツステアリング等のオプション付いたモデルとなる。外観からガソリンとディーゼルモデルを見分ける最大のアイコンは、テールエンドに付けられたバッヂの“i”と“d”というアルファベットである。この他にテールパイプがディーゼルは1本、ガソリンは2本などの差があるが、それらは僅かな差異でしかない。

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