ステランティス・ジャパン 打越社長が語る 多国籍メーカーを擁す同グループの今と展望

公開 : 2023.12.09 07:05

ステランティス・ブランドハウスに期待

会見の後半に行われたQ&Aではステランティス・ジャパンが2024年にリリースする新型車についても具体的な名前が出た。

ジープではMCA(マイナーチェンジ)したラングラー。ストライキがあって時期ははっきりしませんが、桜が咲くころには上陸するかな? あとはジープ初のBEVモデル、アベンジャーですね。あとMCAではプジョーの3008、シトロエンベルランゴですね。ということは兄弟車のリフターやドブロも同時期にMCAが行われます。

ステランティス・ジャパン 打越社長が語る
ステランティス・ジャパン 打越社長が語る

フィアットでは600eも、今のところ来年導入するつもりで話を進めています。あとアルファロメオの「kid」というコードネームのBEVも発表されます。もちろん電動化モデルが増えれば充電設備の数も重要なので、そこはエネオスさんと連携して充電器を増やしたり、ステランティスのカードを作ったりということを進めています」

Q&Aの後半に打越社長の口から出たステランティス・ブランドハウスという構想は興味深いものだった。これはグローバルで計画されているもので、ひとつの拠点に複数のブランドのショールームを展開するというもの。

「それぞれショールームは独立していて、世界観はちゃんと確立されていて、でもバックオフィスは共通といったスタイルですね。これも今グローバルで色々ルールを決めているところです。これまでジープしかやっていなかったディーラーがフィアットやプジョーも扱うというかたちにすれば拠点も増えるし、お客様にとってもメリットがあることだと思っています。実際に興味を持ってくれているディーラーさんも既にあって話を進めています」

打越社長は今回、積極的に来年のプランを語ってくれた。もともと個性豊かなモデルが揃うステランティス。その電動化がより鮮明になるであろう2024年に期待したい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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