ウラカン・ステラートとの「意外な共通点」 ランドローバー・レンジローバー 長期テスト(5) ロールスより静か
公開 : 2023.12.17 09:45
悪天候でこれ以上のクルマは思い浮かばない
コーナーでのボディロールは、確かにSクラスの倍ほど大きい。しかし、穏やかに制御され、安心感は損なわれない。活発に走らせた時の第一印象は、本当に秀抜。特に悪天候の場合なら、これ以上のクルマは思い浮かばないだろう。
ただし、完璧ではない。アスファルトが剥がれた穴や、速度抑制用のスピードバンプを処理する方法には、もう少し上質さがあってもいい。条件によってはウラカン・ステラートの方が巧みなことが、なんとも惜しい事実だ。
積算2万1162km 高めのドライビングポジション
ランドローバー・レンジローバーのドライビングポジションは、かなり高い。だが、先日試乗したイネオス・グレナディアは、更に高かった。
コイルスプリング・サスペンションのグレナディアは車高自体が高く、シートの位置もフロアから高い。実際に乗り込んでみると、トラックのよう。なんともワイルドだった。
積算2万3737km 違う印象を生むアームレスト
筆者が知っている限り、レンジローバーのフロントシートへアームレストが付くようになったのは、1994年の2代目から。地味なアイテムながら、大型SUVの運転席として、うれしい装備だと思う。
肘を載せたゆったりした運転姿勢は、ランドローバーのドライビング体験へ期待するものの1つ。高速道路を巡航している時間も、郊外の一般道を飛ばしている場面でも、他のモデルとは違う印象を生んでくれる。
テストデータ
気に入っているトコロ
コンセント:センターコンソールの後ろに、クーラーボックスやノートパソコンの電源が取れる、コンセントが付いている。便利な装備だ。
気に入らないトコロ
ウインカーのカチカチ音:左方向へウインカーを出すと、毎秒1回程度のペースでカチカチと鳴る。右方向へ出すと、その倍近い速さでカチカチと鳴る。なぜペースが違うのか不思議。
テスト車について
モデル名:ランドローバー・レンジローバー P440e オートバイオグラフィー(英国仕様)
新車価格:13万4865ポンド(約2495万円)
テスト車の価格:13万6900ポンド(約2532万円)
テストの記録
燃費:10.1km/L
故障:なし