英国のガソリンスタンド事情 EV普及で「給油」需要減 厳しい生存競争へ

公開 : 2023.12.09 18:05

石油会社の将来

本誌は、石油大手シェルの英国担当ゼネラルマネージャー、バーナデット・ウィリアムソン氏に話を聞いた。

――シェルの給油所はどう変わるのでしょうか?

シェルが構想する複合施設
シェルが構想する複合施設    シェル

「英国内では、今年末までに700か所以上の急速・超急速充電ポイントを設置し、世界全体では2030年までに20万か所を目指しています。一方、従来型の燃料も提供し続けるので、2023年末までには、エネルギーと小売の全サービスをすべて備えたハイブリッド・ハブを15か所ほど設置する予定です」

――顧客体験はどのようなものになりますか?

「中国の深センにある当社拠点では、毎日3300台以上のEVを充電するほか、シェル・カフェ、自動販売機、ドライバーラウンジなど、さまざまなサービスを提供しています。英国では、フルハムのEV専用ハブで、充電の待ち時間向けに座席エリア、コスタ・コーヒー店、リトル・ウェイトローズを提供しています」

――(エンジン車が禁止される)2035年に向けて、電力とガソリン・軽油の需要はどのように変化していくのでしょうか?

「EVの充電と代替燃料は、当社のビジネスにおいて急速に成長している部分ではありますが、ガソリン車とディーゼル車は今後何年間も運転されるでしょう」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ愛知在住。幼少期から乗り物好き。住宅営業や記事編集者といった職を経て、フリーランスとして自動車メディアで記事を書くことに。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。

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