「違和感ある」ほど速い500馬力 ランドローバー・ディフェンダー 130へ試乗 走破性を維持

公開 : 2023.12.20 19:05  更新 : 2024.07.25 07:37

巨大で有り余る能力へ惹かれる

日常的な扱いやすさでは、ボディサイズが足を引っ張る。タイトなワインディングでは、110や90と同等の身のこなしは難しい。オフロードでも、鋭く回り込む区間では切り返しを余儀なくされた。

ダブルキャブのピックアップトラックより長く、一般的な駐車場では、オーバーハングがはみ出ることが殆ど。高さ制限にも注意したい。

ランドローバー・ディフェンダー 130 P500(英国仕様)
ランドローバーディフェンダー 130 P500(英国仕様)

自らが活きる世界に充分な空間があり、110を超える積載力を望むなら、130は理想的なディフェンダーになるだろう。ラインナップを拡充し、最も多用途なオフローダーの独自性を強める意味も果たす。しかし、その大きさが故に制限も少なくない。

130 P500では、22インチ・アルミホイールと肉薄なタイヤ、シティ仕様の塗装が標準。本来のディフェンダーのように、実用性が最優先ではないことは事実だ。

現在の地球上で、本当に必要とされる存在ではないかもしれない。だとしても、巨大で有り余る能力へ惹かれる人は少なくないはず。所有欲は存在するに違いない。

◯:驚異的な目的地までの速さ オフロードでの優れた能力 V8スーパーチャージド・エンジンそのもの
△:大きなサイズが生む扱いにくさ シャシーは強化されず、ロールやピッチは大きめ

ランドローバー・ディフェンダー 130 P500(英国仕様)のスペック

英国価格:11万6845ポンド(約2161万円)
全長:5358mm
全幅:1996mm
全高:1970mm
最高速度:239km/h
0-100km/h加速:5.7秒
燃費:10.6km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:2670kg
パワートレイン:V型8気筒4999cc スーパーチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:500ps
最大トルク:62.2kg-m
ギアボックス:8速オートマティック(四輪駆動)

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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