デビューから7年経ってもオシャレすぎる レンジローバー・ヴェラール  2024年モデルへ試乗

公開 : 2023.12.14 17:45

名実ともに5代目レンジの弟分

今回、新型ヴェラールで「静けさ」の次に感じたのは「小ささ」だった。

現行レンジローバーを思い浮かべながらドライブしていると、ひと回り以上は小さく感じるのである。これがイヴォークだと、ヴェラールより車幅が25mmほど狭いにも関わらず「幅あるなー」と毎回思うから不思議だ。

ランドローバー・レンジローバー・ヴェラール
ランドローバー・レンジローバー・ヴェラール

またイヴォークはスタイリングのために、リアのヘッドクリアランスや荷室容量がいくぶん犠牲になっているが、ヴェラールは実用性の部分に関しても、ちゃんと担保されている。

今回の試乗車はオプション設定されている22インチのタイヤ&ホイールが装着されていたが、ハンドリングのシャープさと引き換えに乗り心地が悪化している感じはなかった。ダイナミックHSEに標準装備されているアクティブな電制エアサスのおかげだろう。

レンジローバーのスケールダウン版を欲する人にはHSEダイナミックが正解だが、パッシブなコイルスプリングのサスペンションでもヴェラールらしさに関しては問題ないはず。

デビューから7年が経って、普通なら世代交代してもおかしくないし、古臭く見えても仕方がない年頃のヴェラールだが、少しもそんなことがなかった。ようやく時代が追い付いてきた? もしくはオシャレが板についてきたという感じ? 

そういえば初代レンジローバーもいつまで経っても歳を取らないクルマだった。ヴェラールは決して街中でよく見るクルマではないが、今後もっと評価が高まっても不思議ではないだろう。

試乗車のスペック

価格:1154万円(税込 オプションなし)
全長×全幅×全高:4797×2147×1678mm
最高速度:210km/h
0-100km/h加速:8.3秒
燃料消費率(WLTC):13.6km/L
駆動方式:4WD
車両重量:2020kg(エアサスペンション)
パワートレイン:直列4気筒1998ccターボ
使用燃料:ディーゼル
最高出力:204ps/3750-4000rpm
最大トルク:43.85kg-m/1750-2500rpm
ギアボックス:8速オートマティック
タイヤサイズ:265/40R22(フロント)265/40R22(リア)

ランドローバー・レンジローバー・ヴェラール
ランドローバー・レンジローバー・ヴェラール

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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