実は「2.2Lディーゼル」がイチオシだった? ホンダ・アコード(8代目) 英国版中古車ガイド

公開 : 2023.12.27 19:05

新車時代のAUTOCARの評価は

ホンダアコードの価格は、ライバルよりお高め。2.0Lのガソリンエンジンで、同等のフォード・モンデオより3000ポンド近く高い。そのかわり、17インチ・アルミホイールやオートエアコンなど、装備は充実している。(2012年4月19日)

ホンダ・アコード(8代目/2008〜2013年/英国仕様)
ホンダ・アコード(8代目/2008〜2013年/英国仕様)

オーナーの意見を聞いてみる

ゲイリー・ブレイン氏

「8代目アコードを2年ほど所有しています。2008年式サルーンの、珍しい2.4 i-VTECです。8万8000kmほどで購入し、現在は12万5000kmへ伸びています」

ホンダ・アコード(8代目/2008〜2013年/英国仕様)
ホンダ・アコード(8代目/2008〜2013年/英国仕様)

「私は、トヨタかホンダしか選びません。どれも信頼性が高く、このアコードも例外ではありません。2020年まで、ホンダ・ディーラーによる整備を定期的に受けてきた車両です。サイドシルに小さなサビがありましたが、修理済み。内装は綺麗ですよ」

「燃費は平均で10.0km/Lくらい。メンテナンスにかかる費用も抑えられ、満足しています。メルセデス・ベンツのような贅沢さはありませんが、快適で故障が少ないことが1番の魅力ですね」

購入時に気をつけたいポイント

エンジン

ディーゼルエンジンでMTの場合、クラッチへ負荷がかかりがち。試乗時は2速から発進してみて、滑りがないか確かめたい。牽引重量は1200kgまでに制限されている。

走行距離が極端に短い例では、ディーゼル・パティキュレートフィルター(DPF)が詰まっている場合がある。長時間試乗しなければ、状態は確認できない。

ホンダ・アコード(8代目/2008〜2013年/英国仕様)
ホンダ・アコード(8代目/2008〜2013年/英国仕様)

DPFをクリーニングして再利用すると、ECUが混乱し、警告灯が点灯する場合がある。深刻な不調に繋がる恐れがあるため、新品のフィルターを用いる方が安心。

ヘッドガスケットが劣化し、白煙が出る場合がある。排気ガス再循環システムの亀裂にも注意したい。

ガソリンエンジンの場合は、VTECシステムに不調が出ると加速でもたつく。バルブクリアランスは、4万8000km毎に点検したい。

トランスミッションとブレーキ

発進時にカタカタと大きな異音が出る場合は、デュアルマス・フライホイールの破損を疑う。エアコン・プーリーの故障かもしれない。

ブレーキフルードは、定期的に交換されているか確かめる。

サスペンションとステアリング

サスペンションは洗練され、安定した操縦性を実現させているが、構造は複雑。フロントのボールジョイントや、リアのジョイントとブッシュの劣化具合を確かめたい。ステアリングラックのモーターは、故障しやすいようだ。

ボディとインテリア

サンルーフが備わる場合は、天井の内張りにシミがないか確かめる。年式が古いと、雨漏りはしがち。スロープに載せて、シャシーやサイドシルの腐食状態も確かめたい。

フロントガラスのワイパーが、高速では動かなくなる場合がある。新しいナビユニットを取り付けた場合は、車両に合わせコーディングする必要がある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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