ポルシェ911カレラ4 GTS
公開 : 2014.11.17 23:45 更新 : 2017.05.29 19:04
■どんなクルマ?
911 GT3が欲しくてたまらないのだけど、その硬派さに後ろ髪を引かれている層に打ってつけの1台、というのが911GTSの役どころである。これ1台で、朝から晩まで苦痛なく、GT3のスポーティネスと、GTSならではの快適性を味わうことができるというわけだ。
スペックシートを見るかぎり、GTSはカレラSよりも車高が10mm下げられており、スポーツ・クロノ・パッケージが標準でついてくる。また、3.8ℓのフラット6は30psの出力向上が施され、最終的には430psとなる。後方のトラックは大きさを増しており、前後ともにスプリングとダンパーのレートは調整され、カレラSよりも走りの方向に振った仕立てになっている。
したがって、911カレラSと、911GT3との溝を埋めるためのモデルと捉えていただいてもいいだろう。
20インチのホイールやヘッドライト、テールライトの周辺はマット・ブラックになり、4本出しのエグゾースト・パイプも同色に塗られている点も、外観上の識別ポイントだ。
インテリアの大半はその他のカレラと同じであるが、仕上げはあつらえ(っぽく)なっている。シートにあしらわれた ’GTS’ の刺繍や、アルカンターラが貼られたトリムなどがその代表例だ。
ならば、これまでそんなモデルをお待ちかねだった層に、最適な1台となるのだろうか? あるいは、単にマーケティング上の派生モデルということに留まるのだろうか? という疑問が生まれても無理はない。そして実は、この答えを見つけるには一筋縄ではいかない。