シボレー・クルーズSW 1.7VCDi LTZ NAV
公開 : 2012.07.12 16:45 更新 : 2017.05.29 18:36
■どんなクルマ?
シボレー・クルーズは、既存のサルーンとハッチバックに加えステーション・ワゴン(SW)の登場で英国におけるCセグメントのラインナップを完成させた。クルーズSWは、フォード・フォーカス・エステートとヴォグゾール・アストラ・スポーツ・ツアラーが存在するホットなマーケットに投入されるクルマだ。ちなみに、このCセグメントのうち12%をエステート・モデルが支配している。
3つのトリム・レベルと3つのエンジン、合計5モデルのクルーズSWが、今年の秋から英国のショールームで販売されることになる。
エントリー・レベルの15,375ポンド(190万円)のLSは、1.6リッターのガソリン・エンジンが搭載される。エアコン、可変ヘッドランプ、ヒーテド&アジャスタブル・ミラー、フロント・パワー・ウインドー、ルーフ・レール、リアおよびトランクのパワー・ソケット、荷物固定フック、リモート・セントラル・ドア・ロック、電動リア・ハッチ、ESC、そしてトラクション・コントロールが標準装備だ。
ミッド・レベルとなるLTは、これにクルーズ・コントール、リア・パワー・ウインドー、リア・パーキング・センサー、フロント・フォグランプ、16インチ・アロイ・ホイール、レザー・ステアリング&シフト・ノブが加えられる。1.6リッターが16,475ポンド(203万円)、1.8リッターのオートマティック・モデルが18,075ポンド(222万円)、そして1.7リッターのディーゼル・モデルが18,925ポンド(233万円)だ。1.7リッター・ディーゼルは、119g/kmのCO2排出量を持つ。
更に、最高級のLTZ NAVは、衛星ナビ、ブルートゥース、17インチ・アロイ・ホイール、オート・エアコン、レア・パーキング・センター&リア・ビュー・カメラ、そして7インチ・カラー・ディスプレイが装備される。LTZ NAVは1.7リッター・ディーゼルと6速マニュアル・ギアボックスの組み合わせだ。
この他にも2つのエンジンが存在する。1.4リッターのターボと、2.0リッターのターボ・ディーゼルだが、このエンジンを搭載したモデルは、英国には導入されない。
■どんな感じ?
確かにクルーズのデザインの中では、このSWが一番良いルックスを持っている。トランク・スペースは通常500リッター、リア・シートを折り畳むと1478リッターの荷室容量となる。これは、フォーカスの1502リッター、アストラの1550リッターと大差なく、クラス標準のサイズといえよう。リア・シートは60:40の分割可倒式で、その後ろに高い荷室が備わるといったもの。また、トランクのリア・シートバックの後ろに、ホイールハウス両側とメイン・ロード・ベイに3つのストレージ・トレイを備え、ラゲッジ・コンパートメント・カバーも装備する。
テストした1.7リッター・ディーゼルのLTZ NAVは、6速のマニュアル・ギアボックスを持つ。そのパフォーマンスは平均的だ。したがって、顧客がこのモデルをプライオリー・リストの最上位に置くことはないだろう。
クルーズSWのラインナップで唯一のディーゼル・エンジンは、街中の走行から高速クルージングまで、すべてに対応する十分なトルクを持ったエンジンだ。ハッチバックよりも45kg重いクルーズSWであっても、0-100km/hは10.4秒というタイムを稼ぎだす。
乗り心地は極めてソフトだが、家族と荷物を積まない場合は、中速でのコーナリング時のロールは大きい。また、ステアリングは軽いのだが、明確さとフィードバックに欠ける。
われわれがシボレーに期待した装備類は豪華だ。荷物が一杯積まれた時はリア・ビュー・カメラは疑う余地もなく便利だ。キャビンは、安く硬質なプラスティックが使用されているが、日常の使用で不満のでるものではない。
■「買い」か?
ライバルと較べると、その装備の充実感の割に安い価格がシボレー・クルーズSWのセールス・ポイントとなろう。
(マット・バート)
シボレー・クルーズSW 1.7VCDi LTZ NAV
価格 | 19,785ポンド(244万円) |
最高速度 | 200km/h |
0-100km/h加速 | 10.4秒 |
燃費 | 22.3km/l |
Co2排出量 | 119g/km |
乾燥重量 | 1475kg |
エンジン | 4気筒1686cc |
最高出力 | 128bhp/4000rpm |
最大トルク | 30.6kg-m/2000rpm-2500rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |