アルファ・ロメオ「SUVブランドにならない」 セダン継続、次期ジュリア開発中
公開 : 2023.12.19 06:25
・SUV全盛でも「セダンは諦めない」というイタリアンブランド。
・ジュリア後継は2026年頃登場の見込み。もちろんセダンボディで。
・GTVとデュエットにも言及、復活を示唆? アルファのこだわり。
スポーツセダンへのこだわり
アルファ・ロメオが2026年までに発売予定の次期ジュリアEV(車名未定)は、伝統的なセダンのシルエットを維持する。SUVが圧倒的な人気を集める中で、セダンボディへのこだわりを捨てない。
アルファ・ロメオは2024年にBセグメントの小型SUVを投入し、2025/2026年に2車種のDセグメント車、すなわちセダンとSUVを発売し、2027年にはポルシェ・カイエンのようなEセグメントの大型SUVが続く。主力ラインナップ5車種のうち4車種がSUVということになる。
しかし、アルファ・ロメオのジャン・フィリップ・インパラートCEOは先日、セダンセグメントが「苦境に立たされている」現状にありながら、ジュリアの後継EVに引き続きセダンボディを選ぶことを強調した。
記者がSUV以外のモデルを販売する重要性について尋ねると、インパラートCEOは次のように答えた。
「電動化について語るときはエアロを、エアロについて語るときは『ベルリーナ』、つまりセダンを語るものだと強く信じています」
「セダンタイプのシルエットはまた戻ってくるでしょう。たとえ世界がSUVに切り替わっても、(アルファ・ロメオは)SUVブランドになりたくないのです」
ステーションワゴンの要素も?
さらに、同社の歴史的モデルの名を挙げ、その復活を示唆するような発言もあった。
「アルファ・ロメオのラインナップにジュリアが加わりますが、それだけではありません。わたし達は次のステップとして、GTVやデュエットに対するアンサーは何か、ということに取り組んでいます。しかし、現時点ではまだ確定しておらず、検討も進んでいないため、詳しく説明することはできません」
伝統的なセダンタイプが登場するとしても、ステーションワゴンの要素を採り入れたシューティングブレークのようなプロファイルとなる可能性がある。インパラートCEOは以前、本誌の取材で次のように語っている。
「セダン市場を諦めたくはない。スポーティなセダンを持つことはアルファのDNAです。しかし、ジュリアのステーションワゴン版を出すべきだという意見が多かったことも事実です」
「セダンとステーションワゴンの間に転換点があるのかもしれません。新型ジュリアなら、両方の長所を生かせるかもしれません」
これまで明かされた情報によると、ジュリアの後継車では親会社ステランティスのモジュール式プラットフォーム「STLAミディアム」を採用し、その出力は約350psから約1000psまでと、幅広く設定されるようだ。
アルファ・ロメオはすでにジュリアとステルヴィオの後継車を開発中で、カッシーノ工場での生産に向けた準備が進められている。