VW 初めて見るデザインの電動SUV、2026年発売予定 価格は3万ユーロ以下か

公開 : 2023.12.19 06:45

・フォルクスワーゲンは次世代EVの予告画像を公開、2026年導入予定。
・Bセグメントの小型SUV、目標価格は3万ユーロ(約465万円)以下か。
・新デザイン採用。56kWhバッテリーで航続距離は約450km?

Bセグの小さなSUV、来年にもコンセプト公開か

ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲンは12月14日、小型SUVコンセプト「ID.2all SUV」の予告画像を公開した。2026年に発売予定で、目標価格は3万ユーロ(約465万円)以下からと見られている。

Tクロスに相当するBセグメントのEVで、コンセプトカーが2024年に公開されると予想されている。今年初めに公開されたハッチバックモデル、ID.2allコンセプトのSUV版であり、いずれも短縮型のMEBエントリー・プラットフォームをベースとし、スペインで製造される見込みだ。

ID.2all SUVコンセプトの予告画像を基に作成した予想イメージCG
ID.2all SUVコンセプトの予告画像を基に作成した予想イメージCG    AUTOCAR

正式な車名は未決定だが、フォルクスワーゲンは「愛のあるブランド」を目指しており、現行のEVモデル(ID.3ID.4ID.7など)に見られるアルファベットと数字の組み合わせによるネーミングは今後数年間で段階的に廃止される可能性が高い。

トーマス・シェーファーCEOらの発言から、ゴルフ、ティグアンパサートといった馴染みあるネーミングは守り、全モデルに独自の車名を与えるようだ。しかし、ID.Buzzのように「ID」を引き続き使用する可能性も十分に考えられる。

ID.2all SUVは、最高出力約225psのシングルモーターをフロントに搭載し、38kWhと56kWhのバッテリーが用意され、航続距離は最長450kmとなる見込みである。フォルクスワーゲンは以前、56kWhバッテリーは最大125kWの充電に対応し、わずか20分で10~80%を充電できると発表している。

小型の38kWhバッテリーを用意するのは、製造コストと販売価格を下げる狙いがある。ハッチバックのID.2allでは、現行のポロよりやや高い2万5000ユーロ(約390万円)での発売を目指している。

Cピラーにエアダクト? 新デザイン採用

ID.2all SUVコンセプトの予告画像を見ると、シャープで張りのあるボディが特徴的で、現在の曲線的なデザインよりもすっきりとしたカットとなっている。

最近フォルクスワーゲンのデザイン責任者に任命されたアンドレアス・ミント氏は、これを「安全、自信、大胆さ」を示すものであり、「ID.2allのようにシンプル」なデザインと表現する。

ID.2all SUVコンセプトの予告画像。Cピラーのダクトのモチーフが特徴的。
ID.2all SUVコンセプトの予告画像。Cピラーのダクトのモチーフが特徴的。    フォルクスワーゲン

ハッチバックのID.2allに似ているのは確かだが、SUVはより直立したシルエットで、フェンダーも大きく、Cピラーには特徴的なダクト風のモチーフ(市販車ではガラスになる可能性もある)、そして立派なリアスポイラーが備わる。現行型ID.4やID.5との共通性は少ない。

全長は約4.1m、ホイールベースは2600mmで、トランクルームの容量はID.2allの490Lを上回るだろう。トランクの床下には、充電ケーブルなどをしまうための50L程度の収納スペースが設けられるはずだ。

インテリアはID.2allとほぼ同じで、12.9インチのインフォテインメント・スクリーンと10.9インチのデジタルメーター・ディスプレイが装備され、オーディオと空調のコントロールには物理ボタンが採用されると予想されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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