新型アウディSQ8スポーツバックeトロン 一充電走行距離と急速充電性能が向上 SDGsにも配慮

公開 : 2023.12.20 17:45

アウディはフルサイズEVクーペSUVの新型SQ8スポーツバックeトロンを発表しました。3基のモーターからなる電動トルクベクタリング機構を搭載し、バッテリー関連での性能向上が図られています。リサイクル素材も投入。

アウディSQ8スポーツバックeトロン 概要は?

アウディは、フルサイズEVクーペSUVである、アウディSQ8スポーツバックeトロンを発表し、全国のアウディeトロン店を通じて発売するとアナウンスした。

アウディSQ8スポーツバックeトロンは、より高性能なパワーユニットとクワトロによって、ダイナミックな走りを実現するQ8 eトロンのスポーツグレード「Sモデル」である。

アウディSQ8スポーツバックeトロン
アウディSQ8スポーツバックeトロン

フロント1基/リア2基の合計3基の電気モーターが搭載され、力強くしなやかな走行性能を実現するという。最高出力503ps/最大トルク99.22kg-mを達成。0-100km/h加速は4.5秒となる。

総電力量114kWh(先代比+19kWh:正味エネルギー容量106kWh)により、一充電走行距離482km (先代比+67km:WLTCモード)を達成し、CHAdeMO規格の150kW急速充電に対応、短時間で大容量の充電が可能とアウディは語る。

フロントモーターの出力は最高出力157kW/2基のリアモーターはそれぞれ最高出力138kWの出力を誇り、通常走行時はリアモーターのみが作動し、素早い加速が必要な場面や、滑りやすい路面状況ではフロントモーターのトルクが加わるという。またリアモーターは左右独立して制御が可能で、コーナリング時には左右輪のトルクを変えることで旋回性能を向上させる「電動トルクベクタリング機構」を搭載する。

アウディSQ8スポーツバックeトロンは、バッテリーの総容量に対して使用可能な正味エネルギー容量を増加させ、さらに空力性能やモーターの効率アップすることにより一充電走行距離が向上したという。

先代モデルに搭載されたバッテリーの製造工程で生まれる電極材の隙間を、スタッキング方式と呼ばれる、折り重ねて配置する方法に見直し、隙間を極力無くすとともに、セル内の化学物質の配合を変更したと述べた。

これにより、バッテリー寸法やモジュール数を変更することなくエネルギー密度が向上、バッテリー容量が増加し、CHAdeMO規格の150kWまでの急速充電に対応するため、短時間での充電が可能になったとアナウンスされた。

エクステリアやその他詳細は?

エクステリア

標準モデルよりホイールアーチを拡大するとともに、Sモデル専用デザインの前後バンパーや5Vスポークデザインの20インチアルミホイールなどの採用によりダイナミックさを強調した。

また、シルバーのフロントバンパーリップ/シングルフレーム/ドアインサート/ディフューザー/ミラーハウジングがSモデルのスポーティな個性を印象付けると表現する。

インテリア

アウディSQ8スポーツバックeトロン
アウディSQ8スポーツバックeトロン

精悍なブラックを基調としており、ダイヤモンドステッチを施したSロゴ付きバルコナレザースポーツシート/マットブラッシュドアルミニウム・ダークのデコラティブパネル/S専用ビューを備えたバーチャルコックピットプラス/バング&アルフセン3Dサウンドシステム(16スピーカー)/パワークロージングドアなどを標準採用した。

リサイクル素材の採用

ケミカルリサイクルと呼ばれる革新的なプロセスにより、自動車の混合プラスチック廃棄物をアップサイクルする強度に優れたシートベルトバックルカバーを採用したという。使用される資源の量を削減し、効率的かつ持続可能なクローズドループを確立したとアウディは述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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