ぶっ飛んだ新型ハイパーカー「777」登場 車重900kg、お値段11億円の空力マシン

公開 : 2023.12.21 06:05

・耐久レーサーのようなサーキット専用ハイパーカーがイタリアから登場。
・ダラーラ設計の軽量&空力ボディに、ギブソンV8から800馬力を発生。
・モンツァのラップタイムは1分33秒? 7台限定、11億円のモンスター。

800馬力、900kg、限定7台、11億円…

イタリアの新興自動車メーカーである777モーターズは、最高出力800psの自然吸気V8エンジンを搭載する新型ハイパーカー、「777ハイパーカー」を発表した。

777モーターズは、ミラノ・モンツァ・モーターショー会長のアンドレア・レヴィ氏がイタリアで設立した会社で、777ハイパーカーは同社初の市販車となる。7台のみの限定生産で、価格は700万ユーロ(約11億円)から。

777ハイパーカー
777ハイパーカー    777モーターズ

設計はLMP1プロトタイプレーサーから大きな影響を受けているが、あくまで競技用モデルではなく、プライベートサーキットでの使用を目的としている。つまり、LMP1で搭載される4.5Lのギブソン製V8エンジンを規制なしで使用できるということになる。

エンジンは合成燃料、バイオ燃料を使用することで、CO2排出量を65%削減できるという。また、軽量なダラーラ製シャシーを採用し、車重900kgを実現した。

777モーターズは声明で、「当社の使命は、個人所有者のために究極のサーキット専用ハイパーカーを創造し、パフォーマンスと革新性において自動車業界のリファレンスとなることです」と述べている。

最高出力800ps/9000rpmの4.5L V8と軽量シャシーにより、最高速度は370km/hに達し、最大2100kgのダウンフォースを発生させ、4Gという驚異的な横加速を実現するという。また、パワーを一時的に高める「プッシュ・トゥ・パス」機能も備えている。

その走りはモンツァ・サーキットで磨かれており、推定ラップタイムは1分33秒とされる。これは、2023年のモンツァ6時間レースでトヨタGR010ハイブリッド(LMHハイパーカー)が達成したポールラップより約2.4秒速い。

購入者は、人工知能ベースのバーチャル・コーチングにより世界中のレーストラックを学ぶことができる。さらに、イタリアのヴァラーノ・サーキットか米国のインディアナポリスで開催されるトレーニングに参加し、777ハイパーカーを操る術を身につける。その際は、心拍数、体温、酸素レベルをモニタリングするために、同社が開発したレーシングスーツを着用するという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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