アストン マーティンDB12へ試乗(1) 意味深い「大フェイスリフト」 高級感はベントレーに迫る

公開 : 2024.01.01 19:05

ベントレーに迫るインテリアの高級感

大きなタッチモニターの下側には、エアコンなどの操作用に、実際に押せるハードボタンが沢山並んでいる。デジタルとアナログのインターフェイスが混在している景色は、最新感という点では及ばないかもしれないが、アストン マーティンの判断は賢明だ。

内装の素材は、インフォテインメント・システム以上に進化した。その高級感たるや、フェラーリを凌駕し、ベントレーにも迫っている。

アストン マーティンDB12(英国仕様)
アストン マーティンDB12(英国仕様)

エンジンスタート・ボタンの周囲には、ドライブモードを選ぶ触感の良いダイヤルが備わる。ヒーターやオーディオのローラースイッチも含めて、細部まで上質。高級な腕時計のような雰囲気が漂う。

車内空間は充分に広い。小物入れなどが各所に設けられ、リアシートも実用に耐える。2+2の範囲を超えないが、中学生くらいまでの子供なら、快適に座って自動車旅行に出かけられるだろう。

フロントシート側はゆったり。助手席のパートナーと、不自然に近い位置で過ごすことはない。センターコンソールは低く、うっかり肘をぶつけることもなかった。

さて、実際にグレートブリテン島の一般道へ出てみよう。2750rpmという低い回転域から、81.4kg-mものトルクを生み出すため、公道ではエンジンの主張は控えめ。聴覚的な刺激も穏やかなようだ。

この続きは、アストン マーティンDB12へ試乗(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

アストン マーティンDB12へ試乗の前後関係

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