新型ポルシェ・パナメーラは2016年後半登場予定
公開 : 2014.11.18 22:50 更新 : 2017.06.01 02:11
ポルシェは、オール・アルミニウム・ボディをまとい、よりスポーティになる新型パナメーラを、2016年後半にデビューさせる計画でいる。
駆動方式は従来と変わらずリア・ドライブおよび4WDが用意されるが、プラットフォームは大掛かりな改良を受けたMSBとなる。ボディ重量も削減され、新しいV6およびV8ガソリン・エンジンは、パナメーラを史上最速のプレミアム・サルーンとするためのパワー・アップが施される。
テンプレートは991シリーズの911から移植されたもので、マグネシムやスティールとアルミニウムのサンドイッチなど6つの異なる素材が使用される。これらの素材を使用することで、911は45kgのボディ重量削減がされたほか、より激しいクラッシュ・テストにも耐えうるような設計となっている。
「重さはわれわれにとって敵ということができる。新しいパナメーラには、911と同じパーセンテージのアルミニウムが使用されることとなろう。もし、何も策を生じなければ、単純に重くなることが予想される。」と、テクニカル・ヘッドのウルフガング・ハッツは語っている。事実、アルミニウム・ストラクチャーとボディ・パネルを使用しなかれば、911は60kgほど重たくなったという。
パナメーラに新しいアルミニウム素材が使用されることによって、そのボディ・ウエイトは1800〜1900kg以内に収まりそうである。これは、アメリカの厳しい衝突テストをクリアし、且つその装備が現行モデルよりも豪華になるにもかかわらずだ。
新しいパナメーラは、ホイールベースは現行モデルよりも若干ながら長くなり、同時にフロントとリアのオーバーハングも僅かながら延長される。しかし、全体的なプロポーションはかわらない。
新しいパナメーラに課せられたプログラムのうち、大きな役割を持つのが、エクステリア・デザインのブラッシュ・アップだ。デザイン・チーフのマイケル・マウアによれば「まだ意見が分かれている」とはいうものの「十分に魅力的なデザインに仕上がっている」と、先月のパリ・モーターショーの会場で、ジャーナリストにコメントしていた。
マウアは、「新しいモデルであるということが一目で判らなければならないが、それと同時に、現行のパナメーラの後継車であるということも判らなければならない」としている。
プロトタイプは、最新の911の影響を特にリア・ホイール・アーチに強く感じるもの。また、マウアが言うように、そのフロント・スクリーンはより傾斜がきつくなり、ファーストバック・スタイルを意識したものとなっている。
インテリアも一新去れる予定だ。センター・コンソールに備えられたセントラル・タッチスクリーンの中心にボタンが配置されるものとなる。
エンジンは、先述のとおり、ガソリンのV6とV8が一新される。現行モデルよりも、よりスポーティな味付けが行われるという。このエンジンに関しては、ポルシェおよびベントレーが、アウディと同じV8を使用しようとするフォルクスワーゲン・グループの計画を、ポルシェ側が拒否したようだ。この新しいエンジン開発には、年間£60,000,000(109億円)の開発費が投入されているという。
このガソリン・エンジンと共に、ディーゼルのV6およびV8も新しいパナメーラに搭載される。こちらは、アウディが開発したものに修正を加えたものとなるようだ。
また詳細は不明だが、PDKとマニュアルに関しても、何か新しいものを持ち込むようだ。
ポルシェは、パナメーラにボディ・バリエーションが存在するとは公言していない。しかし、関係筋によれば、コンティネンタルGTとコンバーチブルGTといったベントレーと基本的なストラクチャーを共有する2ドア・モデルとコンバーチブル・モデルも計画にないわけではないという。ポルシェは2018年まで、毎年新車を発表すると公言している上に、2018年の年間生産量を200,000台とする計画があるわけで、そのためにも2ドアのパナメーラの登場が不可欠とも思われる。