アドバン最新コンフォートタイヤ発表 試乗チェック、実力はいかに

公開 : 2023.12.26 06:05

豊富なラインナップでさまざまな車種に対応

続いて、さまざまな試乗車による絶対評価。アドバンdB V553はプレミアムコンフォートタイヤとはいえ、高級車だけではなく軽自動車からミニバン、SUVまでに対応させるべく、155/65R14から225/45R21まで全46サイズという、幅広いラインナップを展開する。

試乗車は、軽自動車のNボックス(タイヤサイズは155/65R14)、ハイブリッドセダンのプリウス(195/50R19)、SUVのエクリプスクロス(225/55R18)、そしてミニバンのアルファード(225/55R19)。いずれも短時間だが、自動車専用道路を含む一般道で試乗できた。

軽自動車のNボックスの対応サイズも用意されている。
軽自動車のNボックスの対応サイズも用意されている。    神村聖

従来品のV552や標準装着のタイヤと比較したわけではないが、いずれも走行時のノイズは明らかに低められている。Nボックス以外の3台はハイブリッド車だったので、エンジンが停止したEV走行状態ではタイヤの発する音が顕著に分かるが、音量だけでなく音質も不快さを感じさせない。乗り味もしっとりと落ち着いたものだ。

電動車ではなく、しかも走行中のエンジン回転数が高めになる軽自動車のNボックスでは加減速時には分かりにくいが、それでも定速走行時にはタイヤノイズが抑えられているのが分かる。乗り心地も良質なものになっており、乗り出したときは「軽自動車にはもったいないかな?」と思ったのだが、むしろ「軽自動車こそ、こういうタイヤを!」と感じさせてくれた。

電動化時代のコンフォートタイヤとして死角なし

また、タイヤの性能とは直接関係はないのだが、このアドバンdB V553、サイドウォールのデザインも凝っており、プレミアムコンフォートタイヤらしい上質感も与えてくれる。クルマを駐めているとき、タイヤで目立つのはサイド部分。そこにも手を抜かないところに、このタイヤのプレミアムさを感じさせてくれる。

クルマの電動化が進み、クルマ自体が静かになるほどタイヤにも静粛性が求められる。もちろん、操縦安定性や摩耗時の性能なども。

アドバンdB V553は、サイドウォールのデザインにもこだわりが感じられる。
アドバンdB V553は、サイドウォールのデザインにもこだわりが感じられる。    神村聖

そうした性能を高次元でバランスさせたコンフォートタイヤを愛車のために探しているのなら、このアドバンdB V553は格好の逸品といえるだろう。換えて乗り出した瞬間から、その静かさは実感できるはずだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。
  • 編集

    香野早汰

    Hayata Kono

    1997年東京生まれ。母が仕事の往復で運転するクルマの助手席で幼少期のほとんどを過ごす。クルマ選びの決め手は速さや音よりも造形と乗り心地。それゆえ同世代の理解者に恵まれないのが悩み。2023年、クルマにまつわる仕事を探すも見つからず。思いもしない偶然が重なりAUTOCAR編集部に出会う。翌日に笹本編集長の面接。「明日から来なさい」「え!」。若さと積極性を武器に、日々勉強中。

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