日産ノート X

公開 : 2012.12.18 17:40  更新 : 2017.05.29 19:27

日本ではティーダとの統合機種となる新型ノートは、これまでとは異なるVプラットフォーム(1.5ℓ以下に特化した軽量設計)を使って、ボディサイズ全長やホイールベースはそのままに「旧ティーダなみの後席レッグルームと旧ノートに匹敵するトランク容量」を両立したという。新型ノートは欧州ではどうやら価格も下げて、あらためて“本格Bセグメントハッチバック”として勝負をかけるようだ。

新型ノートもまた、ご多分にもれず“低燃費”を最大の売りとする。エンジンは1.2ℓ3気筒のみで、安価なNAに加えて、従来の1.5ℓ相当としてスーパーチャージャー付きを用意する。この1.2ℓ過給エンジンは、いわば日本車初の本格ダウンサイズ過給エンジンといえる。

このノート過給モデルのJC08モード24.0~25.2km/ℓという燃費は、コンソールのボタンでエコモードにして出る数値。過給機には電磁クラッチがついており、不要なときにはクラッチを切って過給機の作動が止まる。エコモードの場合は基本的にクラッチは切れるそうで、通常走行では原則としてNAで走り、スロットルをほぼ全開(キックダウンスイッチ的なクリック感がある)まで踏み込んだときだけ過給が立ち上がる。車重が軽いので過給なし状態でもフツーには走るが、正直にいうとそれなりに遅い。

ただし、エコモードをカットすれば全域過給エンジンとなって、うたい文句どおりの1.5ℓプラスアルファ級の快活さ。ただ、そうなると、エコモードで点灯していた燃費インジケーター類もすべてシャットダウンされて、後ろめたさが必要以上に増長されるのはいかがなものか。

シャシーは基本的に1種。フロントスタビレスなのは残念だが、トーションビームのリヤはスタビ付き……という独特のセットアップ。ロール剛性高くてドシッと落ち着いたリヤを軸に、フロントだけがロールしながらググッと曲がりこむ……ちょっと昭和風のコーナリングマナーである。まあ、これもまた一興の味わいはあり、フィットやアクアと比較しても、それなりにキビキビ系。だが、もう少し現代風に引き締めたグレードがあっていい。素性は悪くなさそうだから。

(文・佐野弘宗 写真・神村聖)

日産ノート X DIG-S

価格 149.94万円
0→100km/h加速 na
最高速度 na
燃費(JC08モー ド) 24.0km/ℓ
CO₂排出量(JC08モード) 97g
車両重量 1090kg
エンジン形式 直3DOHC機械過給、1198cc
エンジン配置 フロント横置き
駆動方式 前輪駆動
最高出力 98ps/5600rpm
最大最大トルク 14.5kg-m/4400rpm
馬力荷重比 89.9ps/t
比出力 81.8ps/ℓ
圧縮比 12.0
変速機 CVT
全長 4100mm
全幅 1695mm
全高 1525mm
ホイールベース 2600mm
燃料タンク容量 41ℓ
荷室容量 330ℓ
サスペンション (前)ストラット
(後)トーションビーム
ブレーキ (前)Vディスク
(後)ドラム
標準タイヤサイズ 185/70R14

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