ボルボXC60 T5 R-DESIGN
公開 : 2012.12.18 18:24 更新 : 2017.05.29 19:09
Rデザイン物件ということで、XC(フツー考えたらクロスカントリーの略でしょう)でありながら20インチ。扁平率ヨンゴーの255幅。ホイールのスポーク越しに丸見えのブレーキディスクがイヤにちっちゃく見える。
気になる乗り心地は、問題なかった。これだけのサイズのタイヤやホイールに対して車体骨格側のキャパにまだまだ余裕アリ、というのがひとつ。ボディのゴツさ、殺しても死ななそうな感じはXC60の美点。それともうひとつは、おそらくダンパー。乗って感心して、ノゾきこんだらSACHS製がついていた。
ベース車両(素のT5)がどこ製のを使っているか知らないけれど、少なくとも走行500km未満の時点ではイマイチだった(走行400km時点の印象よりはマシだったけれど)。もっとクルマが重たいT6(直6ターボ+4WD)用のアシをそのまま流用しちゃったようなというか、路面の凹凸のカーブどおりに上屋が揺すられる感じがあった(ので、いまのボルボのなかでは積極的にオススメしかねる1台だと思った次第)。
その点、同じT5でもRデザインは走行500kmどころか300km台でもすでにバッチリ。スペックや商品キャラクターなりのカタさはあっても、むしろベース車両より乗り心地は快適だった。アシがしなやかに動いていた。モノのいいツインチューブのダンパーのアジをわかりやすく体験したいなら、このクルマはオススメ。
乗ったあとで知ってオッと思ったのはもうひとつ、ステアリング関係。フォード系と共用だからなのか、ボルボの現行60系の電動油圧パワステは操舵力の重さ(ステアリングのレジスタンス)を3段階に調整できる。けれど、このクルマの場合その3段階調整はなし。ペタンコ幅広タイヤその他に合わせ込んだ専用セッティングのベストのところだけを味わってほしい、ということで。
乗った感じ、タイトコーナーで忙しくグルグル回すと少々、ゴムっぽい反力が気になった。少しだけ。でも、高速コーナーではバッチリ。キャパたっぷりの車体にしなやかなアシとジャマじゃないハンドル手応えということで、安心してトバせるクルマになっていた。
(文・森 慶太 写真・花村英典)
ボルボXC60 T5 R-DESIGN
価格 | 569.0万円 |
0-100km/h | 8.1秒 |
最高速度 | 210km/h |
燃費 | 11.8km/ℓ |
CO₂排出量 | 198g/km |
車両重量 | 1790kg |
エンジン形式 | 直4DOHCターボ, 1998cc |
エンジン配置 | フロント横置き |
駆動方式 | 前輪駆動 |
最高出力 | 240ps/5500rpm |
最大トルク | 32.6kg-m/1800-5000rpm |
馬力荷重比 | 134ps/t |
比出力 | 120ps/ℓ |
圧縮比 | 10.0:1 |
変速機 | 6段DCT(パワーシフト) |
全長 | 4625mm |
全幅 | 1890mm |
全高 | 1715mm |
ホイールベース | 2775mm |
燃料タンク容量 | 70ℓ |
荷室容量 | 495-1455ℓ |
サスペンション | (前)マクファーソン・ストラット |
(後) マルチリンク | |
ブレーキ | (前)φ328mm Vディスク |
(後)φ302mmディスク | |
標準タイヤサイズ | 255/45R20 |