思わず言葉を失った意外過ぎるクルマ 40選 後編 どうしてこんなコトを…

公開 : 2024.01.02 18:25

・良識ある自動車メーカーが見せた「狂気」とは。
・奇抜なデザイン、常識外れなコンセプト、戦略的なミス……。
・思わず言葉を失う「意外」なクルマや出来事を40件紹介。

ホンダインサイト(1999年)

トヨタプリウスと並んで、初代インサイトは最初期のハイブリッド車の1つだ。ホンダは世界を驚かすというよりも、化石燃料の使用を可能な限り減らすことに真面目に取り組んだ。

空気抵抗の点ではトヨタよりも進んでいた。ドラッグの少ないフォルムと後輪の一部が覆い隠されたデザインは、改めて考えると驚異的なもので、ホンダの歴史上最もクレイジーなクルマと言っても過言ではない。

ホンダ・インサイト(1999年)
ホンダ・インサイト(1999年)

リンカーン・ブラックウッド(2002年)

リンカーンは1917年に設立され、1922年にフォードの高級車部門となった。どの時代においても、ピックアップトラックを作るというアイデアは突飛に思えたはずだし、場合によっては激しい反論を受けたことだろう。

2002年、高貴なリンカーンがフォードFシリーズをベースとしたピックアップトラック、ブラックウッドを発売したとき、歴代のリンカーン幹部は墓の中でひっくり返ったはずだ。残念なことに、ブラックウッドは失敗に終わった。リンカーンは2005年にもマークLTで再挑戦したが、こちらも成功とは言い難い。

リンカーン・ブラックウッド(2002年)
リンカーン・ブラックウッド(2002年)

フォルクスワーゲン・フェートン(2002年)

評論家は、「国民車」を標榜するメーカーが、ごくわずかな人しか買えない高級車を生産することを大いに皮肉った。アウディA8と似たようなプラットフォームをベースにしているが、素材はアルミ製ではなくスチール製である。高級セダン市場で「長い歴史を持つ競争相手に遠く及ばなかった」と我々は報じたが、おそらくそれ以上に大きな問題は、欧州の消費者がゴルフやポロと同じエンブレムに尻込みしてしまったことだろう。

しかし、フォルクスワーゲンの名誉のために言っておくと、フェートンは14年間にわたって生産が続けられ、その後ひっそりと姿を消した。また、つい最近になって2代目が計画(中止)されていたことが明らかになった。

フォルクスワーゲン・フェートン(2002年)
フォルクスワーゲン・フェートン(2002年)

シボレーSSR(2003年)

1911年の創業以来、シボレーはカテゴリーをまたぐような型破りなクルマにあまり手を出してこなかった。SSRは例外中の例外だ。レトロなスタイルのハードトップ・コンバーチブル・ピックアップトラックの販売は歴史的に低調であったにもかかわらず、シボレーは果敢にも挑戦した。

1947年から1955年まで製造されたアドバンスト・デザインのトラックとどことなく似ているが、スモールブロックV8(当初は5.3L、後に6.0L)のパワーはまったくもって現代的。しかし、消費者はSSRに購入理由を見いだせず、2006年モデルを最後に廃止となった。

シボレーSSR(2003年)
シボレーSSR(2003年)

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事