思わず言葉を失った意外過ぎるクルマ 40選 後編 どうしてこんなコトを…
公開 : 2024.01.02 18:25
ローバー・シティローバー(2003年)
シティローバーは、2003年にMGローバーが起死回生をかけて投入した3台のうちの1つであった。ローバー100の廃止後、小型車を必要としていた同社は、現在ジャガーとランドローバーを所有するインドのタタによって製造されたインディカを導入することで、少しでも長く生き残ろうとした。
しかし、英国で売るには原始的すぎたため、2005年のMGローバーの破綻を防ぐことはできなかった。
MG XパワーSV(2003年)
シティローバーとは似ても似つかないが、XパワーSVも不振にあえぐMGローバーを救うための試みの1つであった。コンセプトモデルのデ・トマソ・ビグア(De Tomaso Bigua)として考案され、後にクヴェール・マングスタ(Qvale Mangusta)となって英国企業の手に渡り、フォードの4.6L V8エンジンを積んだ。
見た目ほどエキサイティングではないが、少なくともシティローバーよりはずっと良いクルマだった。しかし、2013年の回顧記事で述べたように、XパワーSVは「MGローバーの逝去を招くことも、遅らせることもしなかった」。
MG ZT 260(2003年)
MGローバーが巨額の赤字を垂れ流していた当時、残された資金の一部はプロドライブ社に充てがわれ、ローバー75を後輪駆動に改造し、フォードから購入した4.6L V8エンジン(マスタングと同じ)を搭載するために費やされた。こうしてMG ZT 260が生まれた。
長所はそれなりにあったが、ビッグセラーになるとは誰も期待していなかっただろう。減少していく資源をこのようなクルマに使うことは決して賢いやり方ではないが、そうした知恵は瀕死のMGローバーにはなかった。
フォルクスワーゲン・ゴルフGTI W12-650(2007年)
高性能なGTIやRを除けば、ゴルフは初代が発売されて以来半世紀近く、良識ある実用的なクルマであった。フォルクスワーゲンは2007年、この絶対的なモンスターを生み出すことで、その常識を一時的に覆した。
エンジンは、アウディやベントレーで使用される最高出力650ps の6.0L W12ツインターボで、ボンネットの下ではなく、通常リアシートがある場所に搭載された。最高速度は325km/h、0-100km/h加速は3.7秒と謳われていたが、W12-650はワンオフモデルであるため、消費者が体験することはなかった。