思わず言葉を失った意外過ぎるクルマ 40選 後編 どうしてこんなコトを…
公開 : 2024.01.02 18:25
BMW i8(2014年)
i8は、1978年に発表されたM1に次ぐ、BMWにとって2番目のミドエンジン搭載市販車である。カーボンファイバー強化プラスチック製のボディシェル、ハイブリッド・パワートレイン(フロントに電気モーター、リアにターボ付き1.5Lガソリンエンジン)、そして空気抵抗を可能な限り低減するドラマチックなボディには、40年近い歳月の流れを感じ取ることができる。
i8は、これまでの21世紀のBMWのどれともまったく異なるクルマであった。2020年の生産終了の際、BMWは「世界で最も成功した電動スポーツカー」と称賛した。我々の見解では、「素晴らしいグランドツアラー」である。
フォード・エコスポーツ(2014年)
2010年代の中頃、フォードは欧州でSUVラインナップが足りないことに気づいた。そこで、欧州向けにコンパクトなクロスオーバーモデルを新規開発するよりも、ブラジルで開発されたフィエスタベースの第2世代エコスポーツを導入することにした。
南米市場で人気のあったエコスポーツだが、大西洋の反対側では評判が悪く、フォードは多くの批判を受けた。改善はされたが、2022年時点になっても我々は「なぜフォードは苦労して勝ち取った評判を、このような平凡で粗削りな小型車で危険にさらし続けるのか」と疑問に思っていた。2020年の段階で、欧州ではほぼ同等サイズのフォード・プーマに追い抜かれてしまった。
フォード・マスタング・エコブースト(2014年)
過去にも4気筒エンジンを搭載したマスタングは存在するが、2014年に第6世代モデルに2.3Lターボの「エコブースト(EcoBoost)」ユニットを導入したとき、一部からは批判的な声も上がった。フォーカスRSにも採用されたこのエンジンは、非常にフルーティーなサウンドを奏で、その軽量感がハンドリングにプラスに働いているという意見もあるが、上位の5.0L V8エンジンのような個性はなかった。
エコブーストは最新の第7世代にも引き継がれているが、英国などではあまり好評を得られず、V8に集中している。米国ではエコブースト搭載マスタングはまだ現役だ。
フォルクスワーゲン・トゥーラン他、ディーゼルゲート事件(2015年)
世界で最も最も堅実な自動車会社の1つであるフォルクスワーゲンが、自社のディーゼルエンジン車に「デフィートデバイス」を取り付け、排ガス試験時だけ窒素酸化物の排出量を減らしていたことが発覚し、自動車業界は根底から揺さぶられた。
さらに調査を進めると、他のメーカーも同様の手口を使っていたことが判明したが、「ディーゼルゲート事件」は依然としてフォルクスワーゲンとの結びつきが強い。フォルクスワーゲンはこの大事件により、罰金と和解金で約300億ユーロを支払い、経済的にも評判の面でも大きなダメージを受けた。