ボルボ・オーシャンレース・エディションV60/V70/XC60/XC70

公開 : 2012.12.18 18:56  更新 : 2017.05.29 19:09

原稿は1本。でもクルマは4台。というか4モデル(でも試乗車は1モデル1台ずつの4台ポッキリ)。まとめていっちゃうと、オーシャンレース・エディションとはマリンスポーツのイメージでオシャレにまとめた限定車。ベースモデルより高くなってはいるけれど、「この仕様に標準の各種装備をオプションで追加することを考えたら、かえってオトクですよ」な仕様でもある。どのくらい限定かというと、いちばん数が多いV60が300台。次に多いV70が200台。そこからグッと少なくなり、XC60が30台。XC70も30台。なおこれら、4年ごとにしか開催されない壮大なヨットレース(ほかならぬボルボが胴元)の開催記念バージョンなので、来年は出ません。

ハードウェア的には簡単にいうと2013年モデル。説明を受けた範囲だと、たとえばセーフティパッケージ関係でカメラセンサーのアップデート。同パッケージのオプション代が25万円から20万円へ(XC60は15万円)。あと、ヘッドライトの自動点灯モード導入(地味に嬉しい)。道路脇の標識をカメラで読んで計器板内に制限速度を表示してくれるロードサインインフォメーション(速度違反すると表示が点滅)。それと、4気筒1.6ℓ直噴ターボ+6段DCTのパワートレインに関してはモード燃費の成績がアップしている。

乗った感じとして違いがハッキリわかったのはV60。アシ、よくなった。先日乗ってカンドーもんだったこれも限定モデルのS60、T4 Rデザインの印象に近いものに。「DRIVeだった頃と較べて乗り心地のライトバンぽさが消えましたね」とは当方の弁(インポーターの人に向かって)。ガサゴソ感がなくなってアシがさらにキレイに動いている……のはひょっとして、通常の日本仕様=ツーリングシャシーじゃなくて限定車のこれだけは欧州標準=ダイナミックシャシー(たとえばサブフレームのマウントのゴムの剛性も違う)だから? そんなふうに疑ったぐらい、違いアリ。

V60(とS60)は、ベンツCクラスBMW3シリーズやアウデイA4のドイツ御三家と同じセグメントのクルマとして較べてほしい、較べて選んでほしいボルボ。そういうものとして、すごくよくできている。Cと3とA4とS60&V60のなかで、乗っててヤなところがいちばん少ないというか気にならないのはボルボ。

XC60は違い、よくわからず。V6ヨンクはフツーにヨカッタけれど、どうもコイツ(直4FF)は……。相変わらず。簡単にいうと、車重とアシが合ってない印象。本来もっと重たい仕様のためのアシがそのまま流用されちゃっているような。道の凹凸のカーブどおりに上屋が揺すられるのはあまり、嬉しくない。いろいろ乗った日本仕様のなかで、XC60のFFだけはちょっと。オススメのリストに積極的に入れたくはならないボルボ。

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