世界を変えたフォード 覚えておきたい偉大な名車 49選 前編

公開 : 2024.01.03 18:05

1949年型フォード

1949年型フォードは、同社で初めて「ポントン」デザインを採用したモデルであり、(少なくともセダンの場合は)3ボックスと比較的フラットなボンネットラインで構成されている。車名はボディスタイルによって異なり、チューダー、カスタム、フォードア、ビクトリアの他、ステーションワゴンの場合はカントリー・スクワイアなどがある。

49年型は、第二次世界大戦後のビッグスリー初の新型車であり、飛ぶように売れた。41年型と同様、エンジンはフラットヘッドV8の3.9L版と3.7L直6が用意された。
(写真:カスタム・コンバーチブル)

1949年型フォード
1949年型フォード

1952年型フォード

自動車デザインにおいて、3年という歳月は長い。1952年型フォードのスタイルがとても冒険的だが、基本的に同じクルマにさまざまなボディ(オーストラリア生産の2種類のクーペ・ユーティリティを含む)を載せるという基本的な考え方は変わらなかった。

当初から1952年型には「マイレージ・メーカー」として知られるオーバーヘッドバルブの3.5L直6が搭載されていた。フォードは、Yブロックと呼ばれる新しいV8(同じくオーバーヘッドバルブ)に置き換えるまでの数年間、老朽化したフラットヘッドを使い続けた。
(写真:クレストライン・ヴィクトリア)

1952年型フォード
1952年型フォード

フォード・サンダーバード(1954年)

フォードは半世紀以上、11世代にわたってサンダーバードを生産したが、最後の2世代の間には4年の空白がある。初代モデルは20世紀に生産された唯一の2シーター・ロードスターで、4.8Lと5.1Lの「Yブロック」V8を搭載している。

見た目ほどスポーティではないため、シボレーコルベットのライバルと呼ぶまでにはならなかったが、それでもサンダーバードはそれなりに人気を博し、3年間で約5万台を販売した。第2世代はさらに大きな成功を収め、フォードは米国市場に「パーソナルカー」の概念を定着させる計画を思いつく。

フォード・サンダーバード(1954年)
フォード・サンダーバード(1954年)

1955年フォード

スタイリングは1955年型でさらなる飛躍を遂げた。52年型よりもさらに刺激的なビジュアルとなり、最上級グレードはフォードで初めてフェアレーンと名付けられ、それだけで6種類のボディスタイルが用意された。

技術的な面では大きな変化はない。マイレージ・メーカーの直6とYブロックV8が引き続き用意され、後者は4.5Lと4.8Lの2種類から選ぶことができた。
(写真:フェアライン・クラウン・ビクトリア)

1955年フォード
1955年フォード

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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