世界を変えたフォード 覚えておきたい偉大な名車 49選 前編

公開 : 2024.01.03 18:05

フォードブロンコ(1965年)

ブロンコはフォード初のSUVであるが、ピックアップトラックとしても、また短期間ながらロードスターとしても販売されている。当初、パワーユニットは直6のみだったが、すぐにV8が追加された。年間販売台数のピークは1974年の2万6000台弱で、その後は他社との競争激化に直面して衰退し、1977年にはより大型の第2世代が登場した。

だが、初代ブロンコは北米ドライバーに深く愛されている。四半世紀の空白期間を経て2021年に登場した第6世代は、初代に意図的に似せて作られた。

フォード・ブロンコ(1965年)
フォード・ブロンコ(1965年)

フォード・トランジット(1965年)

商用バンの代名詞的存在。トランジットの名は、1950年代半ばにドイツ・フォードが開発した商用車に初めて用いられたが、現在のモデルラインは1965年10月デビューの英国仕様にさかのぼるというのが一般的な見解だ。

搭載されるV型4気筒エンジンは非常に短く、トランジットのボンネットにすっぽり収まっている。直4やV6では、ノーズエクステンションを必要とした。1977年のフェイスリフトではノーズが長くなり、新しいエンジンを搭載できるようになった。これはトランジット・マークIIと呼ばれることもあるが、完全な新型車が登場するのは、初代の発売から20年以上経った1986年であった。

フォード・トランジット(1965年)
フォード・トランジット(1965年)

フォード・エスコート(1968年)

アングリアの後継となる初代エスコートは1968年に登場したが、厳密には、エスコートの名が最初に使われたのは、1955年から1961年まで生産されたアングリアのステーションワゴン版である。先代アングリアのような逆傾斜のリアウィンドウはないが、当時としてはスマートでモダンな外観を備えていた。

セダン、ステーションワゴン、バンの3種類があり、エンジンはケント(クロスフロー式シリンダーヘッド)が主流だが、ツインカムにはロータス開発の同名のユニットが、RS2000には2.0Lのピントが搭載された。どちらもモータースポーツで大活躍したが、さらに強力なエンジンが登場すると、すぐに日陰に追いやられることになった。

フォード・エスコート(1968年)
フォード・エスコート(1968年)

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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