デザインは「小さなCLS」 メルセデス・ベンツCLA 250eへ試乗(1) インテリアも華やか
公開 : 2024.01.07 19:05
プレミアムな4ドアクーペのCLA モデル中期のフェイスリフトで、見た目だけでなく技術面もアップデート 従来より訴求力向上 英国編集部が評価
初代は約75万台もラインオフした成功作
2代目メルセデス・ベンツCLAクラスは、スタイリング重視のコンパクト・プレミアム。多くをハッチバックのAクラスと共有するが、4ドアクーペのボディをまとう。そんな人気モデルが、中期のフェイスリフトを受けた。
基本的なポジショニングに変わりはない。ハッチバックは個性が足りず、サルーンは落ち着きすぎ、クロスオーバーほど大きいサイズは望まない、少しリッチな層へ向けた小さなメルセデス・ベンツだ。実際、CLAは魅力的なモデルだと思う。
同社のビジネス的にも、非常に重要な役割を果たしている。2013年の発売以降、北米でも人気を獲得。ここ20年間で、最も成功したメルセデス・ベンツのモデルとなっている。初代のCLAは、6年間に約75万台もラインオフしたという。
2代目ではボディサイズがひと回り大きくなり、先代のCクラスとほぼ同じ全長を持つ。ベースとするプラットフォームは、最新のMFA2。エンジンやインテリア、サスペンションなどをAクラスやBクラスと共有し、手頃な価格設定が狙われている。
ただし現在の英国では、ディーゼルターボのCLA 180dやガソリンターボで四輪駆動の250 4マティックなどの販売は終了。選べるパワートレインは、マイルドハイブリッド・ガソリンターボを積んだ2種類と、少し強力なディーゼルターボの1種類へ絞られた。
とはいえ、ボディは4ドアクーペの他にシューティングブレークも設定されている。プラグイン・ハイブリッドの250eも選択可能だ。
先代以上にエレガントな雰囲気 小さなCLS
CLAのホイールベースは、現行のAクラスと同じ。しかし、見た目の印象はだいぶ異なる。ルーフは低くラインは伸びやか。リアのオーバーハングは1m以上と長く、先代以上にエレガントな雰囲気を漂わせる。
ダウンサイジングされた、CLSのようにも見える。フレームレス・ドアが、特別感を生んでいる。
フェイスリフトでは、前後のバンパーとラジエターグリル、LEDヘッドライトなどのデザインを一新。アルミホイールには、3種類の新デザインが追加された。ボディ色には、ハイパー・ブルーとスペクトラル・ブルーが加わった。
英国での主力エンジンは、10年ほど前にルノーと共同で開発された、1.3L 4気筒ガソリンターボ。CLA 180では136ps、200では163psを発揮する。
250eも163psだが、横置きのトランスミッションに駆動用モーターが組まれ、108psをアシスト。システム総合での最高出力は218psで先代と変わらないものの、アップデートでバッテリー電圧とモーターの出力特性が増強されたという。
ディーゼルターボは2.0L 4気筒で、220dでは189psと40.7kg-mを発揮する。メルセデス・ベンツの主張によれば、AMGモデル以外では、最も加速の鋭いCLAになるそうだ。また、前輪駆動が基本となる。
サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット式で、リアがマルチリンク式。AMGラインを選ぶと車高が低くなり、ブレーキもアップグレードされる。
250eでは、ハイブリッド・システムを積む都合上、リアはトーションビーム式に。さらに、AMGラインでも車高は低くならない。