思わず言葉を失った意外過ぎるクルマ 40選 前編 どうしてこんなコトを…
公開 : 2024.01.02 18:05
ホンダNSX(1990年)
ホンダ初の普通乗用車であるS500(1963年)はスポーティな2シーターで、その後も大小さまざまな四輪車を世に送り出してきたが、中でもNSXは並外れた存在であった。
ゴードン・マレーはマクラーレンF1の設計に携わっていたときにNSXに乗り、その瞬間、「フェラーリ、ポルシェ、ランボルギーニなど、わたしが参考にしていたベンチマークとなるクルマがすべて頭から消え去った」と後に書いている。
ヴォグゾール・ロータス・カールトン(1990年)
オペル・ロータス・オメガとしても知られるこのクルマは、ドイツのオペル工場から英国のロータス本社に運ばれた3000GSI 24vをベースに開発された。ロータスが行ったのは、エンジン排気量を3.0Lから3.6Lに引き上げ、ツインターボチャージャーを装着し、サスペンションとブレーキを改良することだった。
当時の最高オクタン価の燃料で382psを発生し、足回りもそのパワーに容易に対応できた。英国では公道からの追放を求める声が上がるほど物議を醸したが、このような要求はヴォグゾールにとっては後にも先にもこれっきりである。
プリムス・プロウラー(1997年)
クライスラー傘下のプリムスのブランド末期には、人々を興奮させるようなものはほとんどなかった。唯一の例外は、古風なホットロッドのようなスタイルを持つプロウラーで、ミーアキャットの檻にいるキリンのように、プリムスの中では際立っていた。
さまざまな議論を呼んだが、V6エンジンとオートマチック・トランスミッションについて文句を言いたい人が多かったようだ。派生モデルとしてV8も計画されたが、量産化されることはなかった。
ロールス・ロイス・シルバーセラフ(1998年)
シルバーセラフはロールス・ロイスの通常の6.75L V8ではなく、BMWの5.4L V12エンジンを採用した。BMWがロールスを買収するはるか以前から、両社の間にはすでに協定が結ばれていたからだ。しかし残念ながら、V12エンジンはこのクルマには合わなかった。
V8よりもパワフルだったが、その性能を最大限に引き出すには、ロールスらしからぬ5000rpmまで回転させなければならない。その半分以下の回転数では、V8の方が圧倒的に力強かった。パフォーマンスに力を入れることは7シリーズでは許容されたかもしれないが、ロールス・ロイスのドライバーが慣れ親しむものではない。エンジンの共有は、ビジネス的には「良いこと」なのだろうが、必ずしも正解には至らない。