テスラより「18秒」も速かった 新型ポルシェ・タイカン、ニュルで記録更新

公開 : 2024.01.06 06:05

・ポルシェの市販EV、タイカンがニュルブルクリンクでラップタイムを更新。
・従来のターボSより26秒、テスラのモデルSプラッドより18秒速い。
・2024年の改良で新モデル「ターボGT」として導入か。

新モデルとして市販導入か

ポルシェタイカンの改良新型が、ニュルブルクリンクで従来の記録を大きく上回る7分7秒55のラップタイムを叩き出した。

タイカンは今年後半に改良新型の発表を控えており、今回はチーフテスターのラース・カーン氏が運転するプロトタイプによる記録挑戦となった。市販車では「ターボGT」として発売されると思われる。

ポルシェ・タイカンのプロトタイプ
ポルシェ・タイカンのプロトタイプ    AUTOCAR

記録挑戦走行では、ポルシェのこれまでの最速車であるタイカン・ターボSを26秒、ライバルのテスラモデルSプラッドを18秒上回った。

カーン氏は、貸し切りのニュルブルクリンクを何周も「全力でプッシュした」と語った。

タイカンのモデル責任者であるケビン・ギーク氏は、「モータースポーツにおいて26秒は半永久的な時間です。ラース(・カーン)のノルドシュライフェでの7分7秒55というラップタイムはセンセーショナルなもので、タイカンを電動ハイパーカーと同じレベルに押し上げました。そして印象的なのは、数周にわたってほぼ同じタイムを記録したことです」とコメントしている。

既存のターボSとの違いとして、巨大なリアウイング、新しいバンパー、リアエアインテーク、新しいヘッドライトが挙げられる。「ターボGT」はタイカンの改良の一環として、最上位モデルに位置づけられることになりそうだ。

ポルシェの内部関係者は出力などの詳細について口を閉ざしているが、モデルSプラッドを超えるために1000ps近いパワーを発揮すると予想される。その他、ホイールやタイヤ、シャシー制御システムなども大幅にアップグレードされる見込みだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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