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ELISE-Mk1徹底整備のご紹介3 ラジエター交換

ELISE  Mk1徹底メンテナンスのご紹介、今回はラジエターの交換作業です。


エリーゼ・エキシージはMk1世代から最新モデルに至るまで、全てミッドシップに配置されたエンジンを冷却するためのラジエターが、フロントセク ションに配置されています。普通の自動車とは違い、図のようにラジエターは水平に置かれています。冷却効率だけではなく、万一の衝突時には衝撃吸収構造と しても機能する優れたデザインといえます。しかし初期のモデルではラジエターからの冷却水の漏れ・滲みの現象が発生することがあり、ラジエターや周辺の ホースなどの交換が必要になります。


ラジエター交換作業は、フロント・クラムシェルの脱着から始まります。エリーゼ、エキシージのボディはFRPで一体成形されていますので、写真のように大がかりな脱着作業が必要になります。


フロントクラムシェルを外すと、ようやくラジエターが見えてきます。手前にあるドライビング・ランプがマウントされているところは、ラジエターへの 導風を兼ねたトンネル状の構造物で、その名もクラッシュ・ストラクチャーという名称の部品です。グラスファイバー製の軽量な部品ですが非常に頑丈な構造 で、万が一の衝突時にはフロント・クラムシェルやこのクラッシュストラクチャーが、破損しながら衝撃を吸収することで、ドライバーを衝撃から守ります。


ラジエターと取り外すと、正面からの衝撃に備えるため配置された、クラッシュ・ストラクチャーの形状がよくわかります。進行方向にリブが配置され、ダメージを上手に受け止める構造です。この設計は1995年デビューのELISEから最新のEVORAまで共通しています。