ALPINA B10 V8 遠方からのメンテご依頼
ステラモータースの山本です。
石川県金沢市のお客様から、ALPINA B10 V8のメンテナンスご依頼をいただきました。実際にご来店ではなく、陸送会社をご利用頂き、車両だけお預かりしての作業でした。片道で7時間くらいかかりますから、飛行機に乗ったらアメリカに着いてしまう時間ですね。今後、こういうケースは増えるかもしれませんね。
まずはWAKO’S RECSを施工です。このタイプのV8エンジンは、RECSを吸う場所が3箇所ありますので、まんべんなく溶剤を送り込み、できるだけバランス良くRECSが行き渡るようにします。
続いてInjector flushとインテーククリーニング。ALPINA B10 V8は、フューエルラインの取り回しが良く、無駄なく洗浄液を送り込めます。また、インテーククリーニングも、比較的スロットルバルブに近い部分から作業出来ますので、効果も大きいことと思います。
このInjector flushとインテーククリーニング、「溶剤はどこのメーカーの何という物をしようしているか」のご質問を時々いただきます。アメリカのBG社(ケミカル洗浄を得意とするメーカーで世界中の自動車ディーラーで使用されています)の製品です。専用の機材を使用するサービスは、日本では当社を含めても数社のみです。
今回、ATF交換のご依頼もいただいています。排出してみると、これは純正フルードですね。汚れはたいしたことありませんでした。使用するATFはPower Cluster Racingです。ミッションの保護に良く、変速ショック低減とスムーズな加速が売りですね。パワクラのATFを使用して2回フラッシングすると、排出するATFが透明になってきました。ミッション内部がきれいになってきたら、オイルパンを外します。
外したオイルパンに付属のマグネットは、ATFの汚れが少ないように見えても、相応にスラッジがくっついてます。もちろん、ストレーナー(フィルター)交換します。最近も数例聞きましたが、ストレーナー内部のスポンジ状の部分がボロボロになり、ATFクーラーの配管を詰まらせてミッションがオーバーヒートしたクルマがあります。最悪の場合は、ミッションがダメになって載せ替えになってしまいます。少し高くついても、きちんと作業したいものですね。
そしてデフオイルも交換いたしました。排出したオイルの色は飴色。これは今まで交換したことはないかもしれませんね。
今回はいろいろと作業させていただきました。最後に陸送会社のドライバーさんにおクルマを託して送り出しました。オーナー様のお手元に届きましたら、フィーリングの違いを感じていただけると思います。