日常使用出来るヒストリックカーへの道のりは
オートクラフトの野田です。
1963年式 ハネベン190C コラム4速。
この車両は、現オーナー様が某自動車雑誌の有名イラストレーターの名物中古車探索コーナーに出た車両そのものを買いに行き、そのまま弊社に持ち込まれたことがはじまりでした。
野田「なぜ弊社に?」
お客様「ある雑誌をみて、旧車買ったら車種問わずここにメンテナンスはお願いすると決めてました」
野田「ありがとうございます、光栄です」
お客様「もう全部やり直したいんですよね、内装とか汚らしくて…」
このようにお付き合いがはじまり、以下のような紆余曲折をへてやっと内装含む色っぽい施工を施すことになりました。
・ブレーキ関係、クラッチ油圧、シフトリンク、ラジエター容量アップ
・エンジンO/H、ミッションO/H、キャブレターO/H
・オルタネーター容量アップ、車両メインハーネス改良交換→この段階で乗って心配ない旧車に成ります
お客様「そろそろ内装やりたいんですけど……」
野田「お気持ちは分かりますが、まだその段階では……」
・リアサスペンションO/H→走行安定性かなり向上、古くてもメルセデス様は蘇ります。
(施工後コメント)「いやー、こんな良くなるとは正直思いませんでした」と嬉しいお言葉を頂いたんです。
そして、
お客様「クーラー付けたいなーなんて欲が出てきたんですよ」
野田「やりましょう、やりましょう」
・クーラー取付を行いまして、東京の夏に乗れる旧車になりました。
クーラー施工後のお客様「もう全然平気です。クーラーつけっぱなしで渋滞でも大丈夫」
お客様「そろそろ内装やりたいんですけど……」
野田「お気持ちは分かりますが、フロントサスペンションとサブフレームマウントが先ですね」
ということで・フロントサスペンションO/H+サブフレームマウント交換、前後ショックアブソーバー交換を行いました。すると、ますます走行安定性向上したわけです。
部品交換施工後のお客様「なんだかすごーくフロントがしっかりして、イイ感じです。ハンドルがしっかりしたというか、いやーありがとうございました」
もちろんこれらの過程には、車検、12ケ月点検を含む地道なオイル交換等のメンテナンスをかかさず作業させていただいております。
お客様「今度2〜3ケ月仕事で地方へ行くので、その間に内装なんて……」
野田「わかりました。よろこんで承ります。」
お客様「ついでと言っちゃ大変かもしれませんが、内装はシート前後にドア内張り4枚、キックボードにスピーカー埋め込み、フロアカーペット全部、リアトレイ、Bピラーカバー……」
野田「了解、それ位にしましょうか……」
お客様「まだあるんですよ、自動巻き取りのキチンとしたシートベルト、ブレーキランプが小さくて不安なのでハイマウントストップランプ、集中ドアロックにキーレスエントリーまでどうですかねぇ」
野田「……」
お客様「出来ますよねぇ?」
野田「…………はい、もちろんです」
そんなこんなで待望の内装+αに着手、施工終了することができました。
車両引渡し後、「乗って行くといろんな人達に褒められます。ありがとうございました」とお礼のメールも頂戴出来ました。
これからも引き続きお世話させてください。次はまた地味だけど大切な施工を提案させてもらうつもりです。
という流れで日常使用出来るヒストリックカーへの道は続きます。