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ツインエア専用・マルチスパークシステムが完成しました

レッドポイントの赤座です。

かねてより時間をかけて開発していました、フィアットのツインエア専用のマルチスパークアンプ(MSA)が完成しました。これは2輪の世界ではすでに有名なシステムなのですが、通常一回の行程で1回のスパークプラグの点火回数を複数回点火させることによって失火や着火不良を防止するというものです。

とはいえ、現在のインジェクション車の点火制御はエンジン・コンピューターが行っているので、単にその制御に割り込むように複数回のスパークを行わせるとエラー発生の嵐となってしまいます。ですのでこのシステムにはエラーを回避する仕組みを内包しています。

当社デモカーのイプシロンAT車とお客様の500MT車への取り付けでデュアロジック、マニュアル車でのテストを行い、満足のいく結果が得られたので、低回転時に5回スパーク、高回転時に2回スパーク、3800rpmを境に2回スパークに切り替わるセッティングに決定しました。

点火回数を増加する事により、エネルギーへと変換されていない混合気を完全燃焼に近づけます。それにより得られる効果は、小排気量が故の発進時及び常用回転時のトルクの薄さを解消出来る事に加え、過給時の高圧縮状態における、点火ミスを誘発しやすい様な環境下でも、より正確・確実な燃焼を実現します。

画像は高圧時のスパークについて調べたものです。高圧縮時及び高回転時は、より確実な点火が必要とされています。そこをどの様に向上させるかが、より良い完全燃焼を実現するカギとも言えますね。

MSAを取り付けた車両を運転すると、ターボへの繋がりが未装着に比べると自然に感じます。これは、低回転域がいわゆる「使える」状態に変化する為です。アクセル開度を少なめで走行しても、下からの力によりスムーズに加速する事ができ、ある程度の流れに乗るまでの間に過給機を作動させずとも、巡航状態に入る事ができます。当社のイプシロンに、ブーストメータを表示させたところ、負圧域(過給時は正圧)のまま楽に走行できるといったデータも採取できました。うまく乗れば高燃費を実現し、パワーを求める場合にも理想的な作動をするのがMSAです。

V-UP16やレデューサの効果に納得頂けた方には、MSAの効果にもご納得頂けると思っています。

デメリットとしては、マルチスパークアンプを装着する事で、点火回数が増える為スパークプラグ・イグニッションコイルへのダメージは強まります。よって、メーカー推奨のプラグ交換時期よりも早目のプラグ交換が必要になります。(補足ですが、MSAの取り付けにより、社外品ハイパワーコイルの装着も可能となります。ハイパワーコイルへの換装は、チューニング大好き!という方には面白い手法でないかと思います。)

ツインエアー専用 MSA 58,000円(税抜き)
(上記価格にはMSA本体・保護回路・専用ハーネスを含みます。取り付け費用は別途必要)
なお、MSA本体もツインエアー専用に内部回路がプログラムされています。

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