ポルシェのミッションケースはイタリア製
ポモナの木下です。
この鋳物の部品は911のミッションケースの一部。この部品はドイツ製ではなくイタリアはクロモドラが製造したものです。これは鋳物の技術がドイツにないというわけではなく、鋳造の“勘所”という点においてイタリアの職人の方が優れており、コストと品質を考えるとイタリアで作られた方が良いものができるという判断だったのでしょう。(ちなみに赤いのはこのケースを組み立て用の治具に使っているので判別用に塗ってあるだけです)
その他にもホイールはイタリアのスピードライン製、エアコンは日本製、ドアの内張りはフランス、車体の組み立てはトルコ人の職人によるものです。
ポルシェがドイツのクルマであることは間違いないですが、全てがドイツの技術だけで構成されているというわけではなく、それが最善だと認めれば、他国のものも取り入れる柔軟性も持ち合わせているんですね。