メッツスピードの鞍貫です。

本日は古いエンジンをO/Hしています。かなり改造してあるエンジンなのですが、オーナー様が現状のエンジンスペックが発揮されていないのではないか?との事で入庫に至りました。オイル漏れも多数見受けられましたので、オーナー様の御意向で一度開けてみる事にしました。

ミッションも入りの悪い箇所があるとの事で、此方も開けて点検です。

現状バラバラの状態である程度の状態を把握出来てきたのですが、このエンジン&ミッションはとにかくスペシャルパーツ(所謂社外チューニングパー ツ)が多数組まれていました。本来純正部品も当時の思想にしては、オーバースペックなクオリティで造ってあるのですが、現代のサーキットなどを快適にかつ速く走ろうとすれば、 現代に開発されたスペシャルパーツを組み込むのは間違えではありません。

が、純正に比べ素材が強化されていても加工精度がイマイチだったり、最終的な調整範囲が組み手に委託されているケースが多いですよね。これをそのまま組んでしまうとベストな状態のエンジンには組みあがりません。今回のエンジンもアルミケースでは余り無いのですが、マグケースの古いエンジンでは素材の劣化や熱などの影響でクランクケースに微細な歪が発生す る場合があります。当社でマグケースを取り扱う場合は、必ずクランクの測定、ケースの測定をし必要であればラインボーリングを施します。今回のエンジンもクランクメタルのクリアランスがかなりキツイです。他にも多々測定しながら現在進行中です。

ポルシェに限らず、機械を組み付ける場合は測定がとても大切ですよね。