スペシャルショップ

宝物のようなエンジンに相応しい組み立てを

今回は前回に引き続きフェラーリ250GT ルッソのレストレーションをご紹介します。ボディの完成を待つ間にも、社内ではエンジンやギアボックスなどのフルオーバーホールが進められています。

250シリーズの最終型であるルッソに搭載されるのは、当時のフェラーリの主力エンジンであるV 型12 気筒の通称“コロンボ・ユニット”。レーシングカーとスポーツカーが限りなく近い存在であった時代に設計されたアルミブロックは現代の目で見ると無駄とも思える部分も多いのですが、新しい設計のエンジンにはないオーバークオリティで丁寧な作りで、その造形には彫刻作品のような美意識すら感じられますね。

そんな宝物のようなエンジンですから、その組み上げにも細心の注意を払っています。全てのムービングパーツは厳密に計測しその重量やバランスを揃えます。また、パーツの材質や完成度(クオリティー)、細かな亀裂の有無なども、この段階で綿密にチェックします。たとえ新品パーツであってもそのまま組み込まれることはありません。こうした気の遠くなるような作業の積み重ねが、珠玉のエンジンフィールをもたらすことになるのです。

アウトストラーダ

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