他で購入されたクルマも安心して乗っていただけるように
RS-UNOの星野です。
新たにご来店、車検を承ったシトロエンC5サルーン。昨年7月に購入されたそうです。
まずは車検取得のためにスリップサインが出ているタイヤを交換。アルファマルモさんでミシュランに交換していただきました。
しかし、このC5、走行距離も少なく下回りもキレイですが、整備的にはほぼ何もされていないようです。まずはカーボンの除去から行います。しかし、中古車販売店はただクルマを売るだけというところもあるようです。うちの場合、他で購入されたお客様がほとんどですが、買ったばかりということで診させていただいたクルマの中には油脂類交換くらいで点検などはやっていないんじゃないかと思われるクルマも多数ありますね。
さて、バッテリーを診断しようとして端子のカバーを外してビックリ! 久しぶりに見ました。硫酸が蒸発してこのようになったのでしょうが、プラス端子の不良も考えられます。当然、診断結果はCCA(エンジン始動性能)が容量の4割で要交換となりました。前回交換が09年のようですので、6年も使えたのはスゴイですね。
しかし、バッテリーを交換しようとしたら固定されていない! さらにバッテリー端子は外したら崩壊しました。ちなみにビッシリと付いていた物は硫酸ですので素手で触ったりエアで飛ばさないでくださいね。バッテリーと共に端子も新しくしました。
このC5はまるでGTレースカーのようにブレーキが鳴いていました。オーナー様も気にされていたのですが、『ヨーロッパ車では当たり前ですよ!』とか言われたそうです。そんなハズはない! 実際に診てみるとフロントはパッドが強烈に方減りしていますしローターも限界でした。キャリパーの戻りも悪そうです。スライドピンを清掃してグリスを入れ替えました。パッドとローターはディクセルの新品に交換です。
一方、鳴きの主原因と思われるリアはパッドを外してビックリ! どうして? と思わせるほどいい加減に削り落とされ、バリまででています。しかし、交換は次回ということになり、今回はパッドを加工して治めました。
ATFも交換。4.7万キロですが墨汁のように真っ黒です。4回交換してやっとキレイになりました。ATFはこの春から販売予定のユニルオパール MATIC LTを使用しました。このATFはエグザンティアやC5に入れましたが、変速ショックも減りスムーズになったと好評をいただいています。
新車から11年も経過しているのでLDS(ハイドロ)オイルも交換しました。LDSはLHMの頃のようにユーザーが簡単に交換できなくなっています。診断機をECUにつないで減圧してから交換します。減圧しないとホースを外したとたんにオイルまみれになってしまうので個人での交換はお奨めいたしません。LDSは4.3リットル交換しました。
全ての作業を完了してテストドライブを行い、大きく改善できたことを確認しました。今後の課題もあるにせよ、これで初めて安心して乗りだしていただけるはずです。
RS-UNO(有限会社アールエスウーノ)